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カポネ 下 (角川文庫)
 
 

カポネ 下 (角川文庫) [文庫]

佐藤 賢一
5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

暗黒街の帝王として君臨していたアル・カポネに、FBIをはじめ国家権力が迫っていた。後に「アンタッチャブル」として有名になった禁酒局特別捜査官エリオット・ネスはショットガンを片手にカポネに肉薄し……。

内容(「BOOK」データベースより)

保険調査員として鬱々と日々を送っていたエリオット・ネスに、チャンスが訪れた。義兄の伝手で、司法省禁酒局の特別捜査官に採用されたのだ。折しも、アル・カポネがライバルを一掃した「聖ヴァレンタインデイの大虐殺」を受けて、FBIがカポネ逮捕に動き始めた矢先だった。改造ショットガンを片手にカポネに迫るネス。果たして攻防の行方は…?西洋歴史小説の雄が、暗黒街の帝王を活写した傑作ピカレスク。

登録情報

  • 文庫: 307ページ
  • 出版社: 角川グループパブリッシング (2009/1/24)
  • ISBN-10: 4042365051
  • ISBN-13: 978-4042365051
  • 発売日: 2009/1/24
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By タマシギ♀ トップ500レビュアー
形式:文庫
爽快なギャング映画を見るような印象だった上巻を読み終え
下巻のページをめくった途端に、色香かおるカポネの姿はなく
見ず知らずのエリオット・ネスが主人公となtっていた。

あらら。

またこのネスが何とも安っぽい自己中心的な男で、文中で
ネスがいら立つたびに、こちらの苛立ちも募ったほどだ。

とはいえこの下巻があればなおさら、カポネの鮮やかな絶頂期が
映えるというものだろう。

カポネもアンタッチャブルも知らない状態で、全巻読み終え
やはり救いはエピローグ「晩餐」
走馬灯のように登場人物を思い出しながら、やはり、やはりカポネは
カリスマのいいオトコだったのね、と一安心。
かなり情けない亡くなり方だったのは残念だけれど。
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By 樽井 トップ500レビュアー
形式:文庫
 アル・カポネ物語の後半戦です。
 前半で、カポネといえばアンタッチャブルのエリオット・ネスが好敵手になるはずなのに、それがまったく出てこないと首をひねっていたらば後半はまるまるエリオット・ネス篇。トリッキーです。
 しかも、普通の小説だと、上下巻で敵味方からの描写となるとそれぞれが同じ時間軸で動いていたときの事を描いて対比していくのがセオリーですが、この「カポネ」の場合は、下巻はカポネの一連の出来事の終わったあとのネスが主人公で、格好良く戦った記憶どころからネスのだめだめっぷりがひたすら描かれるという変則的な物語展開。カポネを相対的によりよく理解させるためか、はたまたカポネの器量の大きさと比較するためか、この小説でのエリオット・ネスはもうどうしようもないダメ人間なんです。
 見た目はクールでタフで押し出しもいい二枚目で、正義の名の下にときにやりすぎなきらいもあるくらいの熱血漢なんですが、内面はというとプライドばかり高くて、自制心もなければ名誉欲に取り憑かれ、女性にもだらしがないしモラルもないしともう最悪極まる人間となっております。そんな彼ですから、最初こそちやほやされたものの、後に重要ポストにつけられても大失敗をやらかし、何度も結婚と離婚を繰り返し、アル中になってというていたらく。救いようのないダメ人減です。普通で考えれば法の側、正義の側にたつ彼は正当派ヒーローであるべきなんでしょうが、まったく違っていたことが描かれます。これを読むと、もうエリオット・ネスときいて、かっこいい颯爽としたイメージや、あの映画版での乳母車のシーンなんかは決して浮かばなくなってしまうでしょう。
 佐藤賢一の小説の主人公でここまで情けない性格といえば、「カエサルを撃て」のカエサル以来でしょうか。本当にどうしようもない、夢見がちで利己的で思慮の浅い人間としてネスは描かれます。
 しかも、最後の最後で、零落しきったネスのもとに新聞記者が現れ「アンタッチャブル」が本にされると、その後はそれがベストセラー、テレビ化。それが全米で放映されると、本人の実像とは関係ないとろで、彼は大ヒーローとして祭り上げられるという皮肉のきいたドンデン返しも用意されていたりと最後まで異色な作品でした。どんな強いヒーローや歴史上の人物であろうと、人間的な弱い部分も描いていくというのが佐藤賢一のスタイルだといえばそれはそうなんですが、これはその中でもその傾向が特に強く、しかも片方の主人公がかっこわるいままという異色な作品でした。
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形式:文庫
 上巻がアル・カポネ絶頂でおわったので、下巻はその転落がどのように書かれるのか楽しみにして買いました。
 視点は捜査官のエリオット・ネスに切り替わります。「アンタッチャブル」を見ていないのできちんとはわからないのですが、どうやら一般的には正義感あふれる巨悪に立ち向かう勇気ある捜査官としてとらえられている人物のようです。
 カポネを人間的に書くとともに著者はネスも人間的に書きたかったのでしょう。一般像とはかけ離れた、名誉と栄光を目指しがむしゃらに暴走する青年の姿が描かれています。
 しかし、あまりに自尊心が強すぎる姿は読んでいてあまり気持ちのいいものではありません。人間的というより鼻持ちならない男という印象が付きまといます。
 さらに下巻ではカポネは社会的には転落するものの、ネスの心の中では一級の一目置かれる犯罪者としてあつかわれており、ますます人間くさいカポネではなく「超人カポネ」になってしまっています。ネスのカポネに対する憧れのくだりは上巻のようにカポネの内面の葛藤が書かれていない分なおさらカポネを人間離れさせていくように思います。
 たしかに大犯罪者・救いようの無い悪人というのもうそ臭いですが、超人・聖人というのもやっぱりうそ臭い。どちらにしろこの下巻を読んで私はカポネを人間らしいとは思えませんでした。
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