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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
どれもが不思議な味を持つ短編集,
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レビュー対象商品: カフカ寓話集 (岩波文庫) (文庫)
訳者の解説によると「寓話集」にとくに強い意味はないとのことだが、動物を擬人化し、なんらかのメッセージや皮肉を込めた短編を集めていることは間違いない。全部で30編が200ページちょっとに収められている。最も短い「アレクサンドロス大王」に至っては注を含めてもわずか6行しかない。どう解釈すれば悩むような作品が多いが、どれもが不思議な味を感じるのがカフカの真髄か。「巣穴」のいらいらするような思考の螺旋ともいえる文章にも引き込まれる。
13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
難しいのに何故か不思議と面白いカフカの世界,
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レビュー対象商品: カフカ寓話集 (岩波文庫) (文庫)
訳が素晴らしい。訳者はカフカの作品を、読んで楽しい「大人のおとぎ話」と考える研究者だが、直訳ではなく、作品の大意に合わせた訳文を心がけたのだろう、本当に読みやすい。中でも『断食芸人』は、同じ岩波文庫の「変身他1編」に収められているものとの違いに驚いた。だからといって、この作品に収められた短篇が全て理解できるわけではないのが、カフカのカフカたる所以なのだが…。読むたびに解釈が異なってしまう作品もあるし、何度読んでも意味がわからない作品もある。文学的な表現も殆どなく、どちらかといえば事務的と言えそうな簡潔な文章にも拘らず、そうなってしまう。 全30編(中には1ページに満たない作品もある)、イソップ寓話のように擬人化された動物を扱った作品も多い。イソップは誰が読んでも同じ解釈のものが多い(実際最後に寓意が記されている)が、カフカの作品には答えがないばかりか、明確な問いもないものもある。 “難しいのに何故か不思議と面白い”、私にとってカフカとはそういう作家である。 この作品集には、カフカの描いた戯画風の絵が何点か収められている。当たり前なのだろうが、小説にピッタリと合っている不思議な味の絵である。
19 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
類稀な密度,
By とぎ - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: カフカ寓話集 (岩波文庫) (文庫)
カフカのアフォリズム(?)に「一滴も溢れることなく、これ以上一滴も入れる余地がない」というものがありますが、これはまたカフカ作品のもっとも的確な表現のように思えます。彼の作品(特に短篇)の簡潔さや類稀な密度は驚くべきものです(例えば『皇帝の使者』や『ちいさな寓話』に見られるような)。カフカの言葉との付き合い方・使い方には、安易な文学的表現に走らない慎重さと、饒舌によらずに表現する的確さ、そして物事の様々な面を鋭く切り取る鮮やかさとが感じられます。文学における言葉の在りようの、理想の一つではないでしょうか。
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