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カフカのかなたへ (講談社学術文庫)
 
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カフカのかなたへ (講談社学術文庫) [文庫]

池内 紀
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容紹介

20世紀の悪夢を予兆した作家として、第2次大戦後に爆発的なブームが生じたユダヤ人作家カフカ。その明晰透明な表現法は、リアルでありながら大きな謎をはらんでいて、これまでさまざまな解釈がなされてきた。著者は性急な意味付けをしりぞけ、カフカの文学は、たぐいまれな想像力による読んで楽しい〈大人のためのメルヘン〉であると説く。作品そのものに即してカフカの魅力の源泉を語った好著。

内容(「BOOK」データベースより)

二十世紀の悪夢を予兆した作家として、第二次大戦後に爆発的なブームが生じたユダヤ人作家カフカ。その明晰透明な表現法は、リアルでありながら大きな謎をはらんでいて、これまでさまざまな解釈がなされてきた。著者は性急な意味付けをしりぞけ、カフカの文学は、たぐいまれな想像力による読んで楽しい「大人のためのメルヘン」であると説く。作品そのものに即してカフカの魅力の源泉を語った好著。

登録情報

  • 文庫: 252ページ
  • 出版社: 講談社 (1998/01)
  • ISBN-10: 4061593145
  • ISBN-13: 978-4061593145
  • 発売日: 1998/01
  • 商品パッケージの寸法: 14.6 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 692,421位 (本のベストセラーを見る)
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5つ星のうち 5.0 読んで楽しいカフカの作品論 2006/5/23
By TaroTaro トップ500レビュアー
形式:文庫
ドイツ文学者でありカフカの研究家として有名な著者による、カフカの作品論…というか作品の楽しみ方を記した本である。よって、カフカの人物像については作品に関係ある事柄以外はほとんど触れていない。

カフカの作品は、文章自体は明瞭でも、その内容はかなり難解で不可思議であることから、さまざまな解釈がなされているのだが、著者はカフカの作品は「大人のためのメルヘン(おとぎ話)」であると説く。しかし、あとがきで「でもネ、やはり作品にもどって、自分の目でたのしむのが第一ですよ」と記しているとおり、押し付けがましいところは全くなく、“こういう読み方もありますよ”という感じである。

研究者が書いた難しい学術書というよりも、日本一のカフカ作品の愛読者による、“読んで楽しい作品論”である。講談社の学術文庫からの発売なので、文庫本としては多少高いが、千円以下でこういう作品が手に入るのはありがたい。

この作品とは関係ないが、著者が訳したカフカの作品は、直訳調ではなく大意に合わせた非常に読みやすい訳文で素晴らしいものである。岩波文庫から出ている「カフカ短編集」「カフカ寓話集」が値段も手頃なので是非読んでみてほしい。と書いてみたが、この「カフカのかなたへ」を手に取る人はこれらの作品はもう読んでいるのだろう…。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ウィトゲンシュタインとカフカ 2010/9/17
形式:文庫
カフカがどのようにして書いたのか、つまりどのような紙に、どのようなペンで、どこで、いつ?とか、カフカの言う「工程区分方式」の意味などについての解説がよかったです。カフカは「錬金術師通り」でせっせと小説を書いたこともあったようで、自作の「予見性」を信じていたこと、結果として予見的であったことなど、心理学、とりわけユング派の人々が研究してみたくなる気持ちがよくわかりました。(ユングの言う「錬金術」の意味を是非調べてみてください。)

さらにユングからは離れるんですが、僕が特に興味深かったのはウィトゲンシュタインとカフカの比較です。長編「城」は「測量士」からの視点で語られますが、著者は、「カフカはあきらかにある精神風土の測量をした。(p.190)」、と言います。(測量士らしい仕事はいっさいしません。)

カフカ曰く、「私はたえず、伝え得ないものを伝えること、説き得ないものを説くことを試みた」「伝え得ないものは、言いあらわすすべがない。言いあらわすすべがないからこそ、伝えられようとしてもがいている。」さらに「沈黙は完全さの属性である。」

ここでウィトゲンシュタインを引用してしまうのは性急でしょう。興味がある人は本書を読んでもらうしかないです。厚くはないですが、ウィトゲンシュタインの言葉も引きながら比較しているので是非ですね。(p133、179など)

有名な比較なのかな、と思って「kafka wittgenstein」で検索したらやたら出てきたので、多分有名なんだと思います。日本語の本はあるのかな。ただ一般人としては比較の視点だけ知っていて、あとは自分で読んだらいいと思うので。
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5つ星のうち 4.0 カフカのかなたへ 2009/8/27
形式:単行本
岩波文庫の『カフカ短篇集』、『カフカ寓話集』の訳者による、カフカについて記された本。

作品を中心に、カフカの人生の片鱗が語られる。それらの作品の謎を紐解くようでいて、その実、新たな謎が加えられる。結果として、謎は深みを増し、カフカの作品にさらなる魅力が付与される。しかも、それらは少しも押しつけがましいところがなく、この書を読み進めるうちに自ずと喚起されるのだ。

池内さんの、カフカと彼の作品に抱く愛情が伝わってくる気がした。
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