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カフェー小品集
 
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カフェー小品集 [単行本]

嶽本 野ばら
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

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   小奇麗でおしゃれな「カフェ」ではなく、「カフェー」と呼ぶのにふさわしい、古き良き時代の喫茶店文化を守り続けている実在の店を舞台にした、短編小説集である。『エミリー』『ミシン』などで、微妙な年ごろの少女を描き、独自の作風を築いてきた嶽本野ばらが、京都、東京、北海道と各地の12店をめぐり、それぞれの店の誕生から現在の様子までを取材。各店の歴史と雰囲気を大切に、12編の物語を執筆した。

   恋人という愛おしくも手のかかる存在を、糸きりだんご作りの手間と重ねた「凡庸な君の異常なる才能に就いて―ミカワ喫茶 糸きりだんご」、風変わりなふたりが学生時代に通った思い出のタンゴ喫茶「諦念とタンゴの調べ―クンパルシータ」、ロリータファッションでウェイトレスになることを目指す少女と、それに片想いする男の「王国と夢見る力―スカラ座」。どれも珈琲の芳香と共につづられる、幻想的な作品ばかりである。

   たとえば「琥珀の中のバッハ」の主人公が「本物の星空よりプラネタリウムの星空、アフリカの大地よりも動物園」を好むように、全編に描かれるのは現実の生々しい恋愛ではなく、絵本の中に見られるようなおとぎ話の恋だ。また、随所に挿入されたアンティークのシャンデリアや蓄音機の写真が、現実とも空想ともつかない恋人たちの物語をさらに盛り上げている。どこか退廃の匂いがする嶽本の世界観と、時代に取り残されたようなカフェーの存在が、見事に融合した1冊である。(砂塚洋美)

出版社 / 著者からの内容紹介

あの『ミシン』で鮮烈なデビューを遂げた嶽本野ばらの初の小説文庫化です。 互いに頑なな誇りを持つが故、すれ違い、翻弄されつつも惹かれあう「僕」と「君」の恋愛風景の数々―。京都・東京・鎌倉・小樽と、著者自らが偏愛するカフェーを巡り、その時空から紡ぎだした、夢ともうつつともつかない短編・掌編12本を収録。 他の作品群にもつながる作家独自の美意識が色濃く映し出された好著。ファン必読の一冊です! --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

登録情報

  • 単行本: 191ページ
  • 出版社: 青山出版社 (2001/07)
  • ISBN-10: 4899980221
  • ISBN-13: 978-4899980223
  • 発売日: 2001/07
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 662,280位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 赤猫
形式:単行本
どこかにあるかもしれない、物語の中の理想のカフェー、ではなくてここに出てくるお店は全部実在するものです。それがあたかも「戦前には・・・」と言った風情で紹介されるので、旧きよき時代の物語のように聞こえます。実在して、首都圏に住んでいるなら行こうと思えば行けますし、著者も書いているようにいつなくなってしまってもおかしくないくらい慎ましやかなお店が覆いようですから、客は行った方がいいのでしょう。でも、AnAnやHanako片手に「あーっ ここここ!!」みたいに踏み込んで、せっかくのお店の雰囲気をぶち壊す輩と同じ行為をするようで気後れしています。空想でも充分、と思わせる筆力です。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
おしゃれなカフェは若者で賑っているし、寂れた喫茶店は外回りのサラリーマンばかりで居心地が悪い。ミルクティでも啜りながら静かに読書がしたい。そんな時訪れたいカフェーがデータ(住所、電話番号)とともに掲載され物語の舞台となった場所を、その気があれば、実際に見ることもできる。という本。
淡い恋のような・夢のような物語は、ここに登場するひっそりと現実から逸脱したようなカフェーによく似合います。いつかこの本を持って、カフェー巡礼に出掛けてみたいものです。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
現実離れしているようで、でももしかしたらこういう恋人達も日本のどこかにはいるのかもしれないと思える不思議な恋愛話の数々。性欲を感じさせない、ある意味ニオイのしない文学青年と、美もしくは哲学を追求する若い女のカップル達が、さびれた「カフェー」を中心に繰り広げる究極のプラトニック・ラブ。面白くて一晩で読んでしまった!という本ではありませんが、恋人を待つ時にちょっと読むような小品集です。読後のあと味はさらりとしていて、ひきずりません。
コメディータッチの「鱗姫」とは全く違う雰囲気で、更に他の話も読みたくなりました。この本の中では時間がゆっくり動いています。実際に歴史のあるカフェーで読んでみたいですね。
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