この本は作者曰く「本屋に置いてもらえない」と心配するほど自称マイナーな作品ですが、私の行きつけの店では何故か平積みで売っていました。
本作は、魔神氏の初単行本である「楽屋裏」の1巻後半ページを埋めるかのように載っていた作品(ダブリではありません)をメーンにしたものですが、奇想天外な面白さがあってなかなか楽しめます。こういうシュールな作品を描く女性作家はなかなか珍しいのでは?
しかし私が一番面白かったのは、単行本にするには原稿が足りないので描き下ろしとしてタダで描いたという、「楽屋裏」の番外編とも言える「セミプロ道」。これだけでもこの本を買う価値があります。
主人公は魔神氏他多くの漫画家のアシスタントをこなしている「井上さん」で、各誌に投稿して賞はとれても、まだ連載は1本も取れていないというお気の毒な人。大変器用な方らしく、閑な時はヤフオクで自作の見事なアクセサリーや人形を売っているにもかかわらず、一番の願いはマンガで連載をとることのようです。
また、魔神氏の飼い猫「るる」に何故か異常に毛嫌いされていて、いつも必死にご機嫌をとろうとして、これまた全く報われていないのも、健気で涙を誘います(笑)。
私は魔神氏の作品では「ひよりすと」が一番のお気に入りですが、いろいろ苦労されている「井上さん」が連載したいのはどのようなマンガでしょうか。こちらも気になったりして・・・