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本書は「インド版ジャッカルの日」と紹介されているが、これは不適切な喧伝だと思う。暗殺者との対決は、物語の最後を飾るエピソードにすぎないからだ。むしろ、2人の主人公の半生を軸にして、カシミールの苦難の歴史を描いた、一種の大河ドラマと考えた方が良いだろう。
小説としては、取り立てておもしろいとは言えない。テンポが遅くて読みにくいうえに、登場人物は紋切り型だし、緊迫感もない。だが、珍しい舞台設定と、ビン・ラディン及びアルカイダをほのめかしたタイムリーな話題性は、一読の価値がある。特に、カシミールがよそ者のテロリストにむしばまれていく有様は、薄気味が悪いほどアフガニスタン情勢に似ており、テロリズムの"普遍性" を改めて思い知らされる。
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