政府機関が極秘に開発していた細菌兵器が盗まれ、列車の乗客に感染がひろがったから、列車ごと全員殺してしまえという、「まずいから全滅させちゃえ」パターンのパニック映画。このパターンはアメリカ映画や小説(超音速漂流など)でもよくありますが一時日本のアクション系小説でもはやって、西村寿行(荒涼山河風ありてなど多数)とか森村誠一(黒い墜落機)とかでも使われています。もちろん、乗客(およびリーダー格の主人公)が力を合わせて、殺されることを防ごうと政府と戦い、最後には、完全勝利とはいかないまでも人々を救うことになるというのも共通したパターンです。この手のパターンを映画化する場合は、結末が読めるという制約の中でどのようにサスペンスを盛り上げるかというところがポイントになってきます。その点、本作品は、十分成功しているのではないでしょうか。ほかの評者も指摘していますが、ファーストシーン(圧巻)からほとんど息をつかせない展開で話が進行し、当時のパニック映画にありがちな不必要な恋愛人間ドラマはあっさりと処理されているのも好感が持てます。ジェリーゴールドスミスの音楽はサスペンスを増幅させるわりに美しいメロディーであり、現在でも、民放のスペシャル番組の効果音としてよく使われています。是非一度ご覧ください!