1940年代、まだ独軍に占領されない仏領モロッコの都カサブランカは、ナチスから逃れて渡米するために通過しなければならない寄港地である。そこでナイトクラブを経営しているアメリカ人リックの元へ、ナチスから逃れて来た反ナチ運動の指導者、ヴィクター・ラズロが現れる。だが、ラズロが連れていた女性を見てリックは驚愕する。それは、かつて独軍侵入直前のパリでリックと熱烈な恋に落ちた美女、イルザだった。・・・
アメリカ映画の古典的作品で、「君の瞳に乾杯」の名セリフで有名な作品です。泣ける恋愛映画、というイメージを抱いていましたが、第二次世界大戦の戦時状況、ルノー警察署長や独軍のシュトラッサー将校とのやり取りなど、卓越したサスペンスドラマでもあります。特にリックのクラブでドイツ兵が国歌『ラインの守り』を歌う中、ラズロたちが対抗してフランス国歌『ラ・マルセイエーズ』を歌う場面では、堂々とした愛国心が感じられて何だか私まで胸が熱くなってしまいました。このルノー警察署長というのがいい味出しているキャラクターで、リックとのやり取りも面白いです。
恋愛に関しては、熱烈というよりも穏やかで密かにお互いを想い合う印象を受けましたが、それがまた本当に哀愁を感じさせるストーリーで泣けます。そんな2人の恋愛を彩る「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」がしっとりしたバラードで、この映画には本当にお似合いです。