「おいおい、こんなニヤけたのがカサノバだって?」
そう思いながら観ているうちに、ヒース・レジャーの顔つきが変わっていき、それと共にこのドタバタ劇にどんどん引き込まれていった。まんまとラッセ監督の術中にハマったわけです。
男女の愛欲という下手するとドロドロになってしまうものを、カラッと後味爽やかに描くのは日本人には無理だろうナ。あまりのあっけらかんぶりにそんなことを思った。
劇中、フェミニズム(ウーマンリヴ)が語られ、カサノバは「女性の敵」と糾弾されるが、果たしてそうだろうか。カサノバこそは、旧弊な束縛から女性を解放したのではないか。つまり、カサノバが女性を弄んだのではなく、女性たちがカサノバを利用したのではないだろうか。
もっとも、原作を読んでいないのでこれはこの映画を観ての感想にすぎません。いずれ読んでみたいと思っています。
全編、しつこいくらいヴェネツィアン・バロックが流れていますが、これが秀逸。サントラCD買ってしまいました(音楽はアレクサンドル・デスプラ)。
出てくるのが美人ばかりなので、これも嬉しい。マチュア好みのぼくとしては、ヒロインのフランチェスカ・ブルーニ(シェナ・ミラー)よりも、その母アンドレア(レナ・オリン)に目をつけていたら、さすがラード富豪のピストロ・パプリッツオ(オリバー・プラット)はお目が高かった。
カサノバが早まって婚約してしまう「清純そうでいて実は淫乱の女性」役の女優のことをもっと知りたいと思っています。