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カウンセリングを語る(下) (講談社プラスアルファ文庫)
 
 

カウンセリングを語る(下) (講談社プラスアルファ文庫) [文庫]

河合 隼雄
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

心の中のことも対人関係のことも、新しい見方ができるようになる!

カウンセリングにもいろいろある。ユング心理学の第一人者が、日本人のカウンセリングについて、人生の実際問題との対し方についてなどなど、人生観や死生観、宗教観などもからめて、わかりやすく語る。人の心が描く、思いも寄らない軌跡が見えてくるとともに、「たましい」との対話が聞こえてくる。対人関係を考えるうえでも格好の1冊!

内容(「BOOK」データベースより)

カウンセリングにもいろいろある。ユング心理学の第一人者が、日本人のカウンセリングについて、人生の実際問題との対し方についてなどなど、人生観や死生観、宗教観などもからめて、わかりやすく語る。人の心が描く、思いもよらない軌跡が見えてくるとともに、「たましい」との対話が聞こえてくる。対人関係を考えるうえでも格好の一冊。

登録情報

  • 文庫: 306ページ
  • 出版社: 講談社 (1999/10/20)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062563886
  • ISBN-13: 978-4062563888
  • 発売日: 1999/10/20
  • 商品の寸法: 15 x 10.4 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
本書は、著者がかつて四天王寺人生相談所(お寺の付属機関)で毎年カウンセリングの話をした、その通算20回の講義内容がベースです。昭和60年に出版され、本書はその文庫化ですが、長年にわたって話した内容が全体として一貫性を持ち、しかも章を追うごとに深化していくのは見事です。入門書であり、名著でもあると思います。

上巻では、学校や家庭での身近な問題から説きおこし、心を聴くとは? カウンセラーの人間観とは? 治るとは? 限界は? 危険性は?といった切り口でカウンセリングとは何かを語っていますが、下巻では、カウンセリングにはなぜ「××派」などがあるのかという話からその多様な視点と日本的カウセリングを考察し、カウセリングを行う際の実際問題とその対し方を述べ、最後は死生観や人生観にまで突っ込んだ話となっています。

著者はカウンセリングが宗教に通じるものがあることを肯定していますが、この本自体が“法話”のような趣があります。本書を読むことは、知識的読書というより体験的読書とでもいうべきでしょうか。ゆっくり読みたい本です。

このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sow-seed VINE™ メンバー
形式:文庫
真剣でむずかしくもある事柄を、天才的にわかりやすく、軽妙に語る河合さんの不思議さにも感歎する。それは現場の専門家ばかりが「為になる」というだけではなく、一般の人が読み共鳴する話が、いわば「正しく」繰返されて話されている講演録。こういう講演録に接する度に、このひとの日本に於ける特異な存在を貴重に思った。

結論、対処法と、ハウツーで答えを求めては適わない、それはむしろ危険でもあるだろう。人の「こころ」、人との「関係」の調整、洞察力を養うことに、参考、ヒント、支えになるというぐらいのつもりでも話されている。それはその限界を深く認識した人だからの誠実さでもあるだろう。が、もっとも大事だと思われることを、ストレートに、そして繰返される。それは聴き手にとっては「考案」ほどにむずかしいものだが。

ある種のショートカットを好む人種にはたまならくいらつかせるものかもしれない。でも、こうすればオッケーなんて特効薬がかつて存在したかと思えば、なら既に人間の世界はとっくに変わっていただろう。だからこれはもっとも誠実で正しい態度だろうし、たとえれば良質な漢方薬かホメオパシー療法みたいな講演録だ。

河合さんは、「クライアント」こそが、じつは「すごい」。と実感を込めて言えるという多くの体験をされている。
クライアント自らが治癒へ自力で向うこと、それに実はカウンセラーはいわば同行しているという自覚、そんな聴き手としての位置にありえること。それはたんに方法ではなく、技術(アート)と表現されるだろう。

毎回、嫁の悪口だけで時間を使い果してしまうクライアントに、聴いていたカウンセラーの河合さんは最初にこう言う。
「牛に引かれて善光寺参り。というのはご存知でしょう」「お嫁さんは、その牛ですな」

遅々として進まない病状の改善に、いつも不平を言いながらも、なぜか通いつづけるクライアント。言ってみれば「牛に引かれて善光寺参り」という言葉も、謎だが、引力でもあるのだ。
クライアントはやがて宗教的な出会い、時期を迎える。
河合さんによると、クライアントは言わば(潜在的に)「死の準備」にカウンセラーを訪れたのではないかという。

それでなくても、歳老いて行く者にとって、相手は若いというだけで「腹の立つ」存在だ。自分が若いときはなにに於いても年長者に抑圧され自由がなかった。が、嫁は自分が我慢したことばかりを平気でやっているように思える(笑)。くどくどと愚痴にしか聞こえないことをぶちまけなくてはいられない。でもそんな自分もつくづく嫌にもなる。心の落着き場所をそうして捜さざるをえない。しかし、そこはいったいどこなのか。

人生に均等な答えがあるわけはない。しかしそこには人間の共感が存在する話だから万人に読まれるものである。
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形式:文庫
上巻に続いて河合先生の講演録。

上巻の方が、印象的な言葉が多いように思いますが
それでも、河合先生のお言葉は宝の山です。
目からウロコがたくさん落ちます。
そして、考えさせられます。その一部を紹介しましょう。

「われわれ日本人というのは、ことばよりも、目で見て
感じとるということを非常に大事にする民族じゃないかと
思うんです。(中略)仏教の経典で、ことばで勉強する
よりも、仏さまの姿を見るといいと言われますね。(中略)
そのような仏さまを見るということだけでわかる。」
(88〜89ページ)

「『カウンセリングをして自分自身を知りたい』とか、
『カウンセリングを受けて、自分はどんなものか見つめて
行きたい』なんて言う人がおられますけれども、私は、
『自分を見つめるくらいやったら、ぞうきんがけでもして
ください』とよく言うんです(笑)。
 ほんとうにそうですよ。ぞうきんで廊下でもずっと毎日
ふいとったら、よっぽどよくわかってきます。」
(156ページ)

「だからこれはわれわれのところへ来て、いろいろ
カウンセリングの結果、抜けでた人がよく言われます。
人の気持ちがわかるようになったと言われる人が非常に多い
です。」(210ページ)

「やはり、われわれカウンセリングなんて言いますけれども、
来られた人の気持ちがわからなかったら、話がはじまって
いかないんですが、相手の気持ちがわかるというのは、
つまり自分の気持ちがわかる。自分のことを知っている。」
(256ページ)

そして、私は、こうやってレビューを書いている理由を
この本の中に見つけたのでした。以下のように…。

「本を読んだ時というのは、人に話をするとよく心に入ります。
自分だけで読んでいるとだめですね。」(195ページ)
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