著者は現在の資本主義、組織形態、カイシャの有り様などについて、
批判的な物の見方をしている。
しかしそこに嫌みがないのは、合理的・論理的な判断であると同時に、
視座が高く、常に未来を見据えた提言となっているためであろう。
著者の物の見方を理解すれば、
唯一無二の答えなど存在せず、あらゆる選択肢は相対化され、
その中、あるいは別の何かから最適解を「作り出す」重要性を感じる。
組織のガバナンス構造など、普通の人にはとっつきにくい題材が一部に見られ、
慣れない人には読んでいてストレスを感じる部分があるかもしれないが、
我慢して読んでみて損はないと思う。
(後半は「カイシャ」やJALの話なので、理解しやすい)
答えは常に未来にあり、情緒的な懐古を捨て冷徹な目で客体化せよ、というメッセージは、
これからの時代を作る一人の人間として、真摯に受け止めなければならないと感じる。