エクストリームミュージックの鬼才軍団、
Slipknotの4thのメイキングドキュメンタリー付き限定盤。
今作、「普通」にかっこいいです。
メタル作品として捉えれば、非常に高クオリティで、高品質なのは
間違いありません。何よりキャッチーで聞きやすい。
しかし、前作までに感じられたどうしようもない「怒り」や、
「ストレス」、そしてその爆発は感じられなくなってしまいました。
(インタビューを読む限り、今作はリラックスして作られた作品のようです)
もう、4thなので、キャリアの蓄積と環境の変化による初期衝動の薄れは仕方ないので、
これは、リスナーとして受け入れるべき問題なのですが、少々残念ではあります。
肝心の曲ですが、基本的に前作からの延長線上に位置するアルバムであり、
全体的に計算された構成が目立ちます。そのせいかこじんまりした印象を受けます。
「Gematria」のような往年のSlipknot節が聞ける曲から始まり、
STONE SOURでありそうなアコギ主体のメランコリーソング「Snuff」。
畳み掛けるような「This Cold Black」など、過去のSlipknot(+各サイドプロジェクト)を総括するような
曲ばかりです。ギターソロもあり。
「アーティスト」としての熟成とキャリアの蓄積を十分に感じます。
ただ、前述の通り、その「熟成と蓄積」の引き換えとして、
「制御不能な感情の爆発」は薄れてしまっています。
良くも悪くも、「こなれてきた」というか。
アーティストとして、以前以上に高品質なのは間違いありませんが、
制御不能な感情の爆発を期待している人間にとっては、
いまいち良い印象は与えないかもしれません。
良く言えば「計算された緻密な世界観」
悪く言えば「考え落ち」のアルバム。
しかし、そのキャッチーさにより、チャート上位に来ることも分かる出来です。
Slipknotにキャッチーさを求め、歌メロを期待する方は
気に入られるかもしれません。
特典のDVDは40分近くあり、製作の現場や話が聞け、非常に満足なDVDでした。
こういうDVDは作品をより深く聞くために、非常にありがたいマテリアルです。