正直言って、レコード会社の作った帯の文句は、「違う」と思う。ポップ・ロック・アルバムというにはギターオリエンテッドだし、TOTOファン待望、という観点で言っても、TOTO全盛期とはデイヴィッド・ペイチによる鍵盤奏者的な楽曲をギターに偏らない見事なサウンドで彩る形だったのだから。
そういう煽り方をするのではなく、もっとルークというアーティストをこそ中心に置いた聴き方、求め方をしてほしい、それほど「元TOTO」の肩書を払拭できる個性を持ったアーティストだと思う。
音楽学校で技術と理論を学んできた、そんな生い立ちとは無縁の、ロックギター小僧からLA最高のセッションギタリストにまで登り詰めた男。無類のロック魂を失わずに多彩な音楽性を取り込む柔軟性と努力をして、ここまで来た男としてのルークの魅力がシッカリ詰め込まれていると思う。
前作の方が、歌とギターのバランスが取れていたように思うほど、本作はギターを結構弾いている。私はギターを弾かないので楽曲そのものとサウンドで評価するしかないのだが、曲は過去の作品群と遜色ない、けっこう聴ける曲が多いと感じた。反面、サウンドが、低音部の薄い印象で、今風なのかもしれないがロックっぽさには欠けるかな、と感じた。