著者はこの本の中で、投資家と投機家について、「投資家と投機家の最も現実的な相違は、その人が市場変動に対してどのような態度で臨むかという点である。投機家の最大の関心事は、株価の変動を予測してそれによって利益を得ることである。投資家の最大の関心は、適切な価格で取得して保有することである」と定義している。本書が対象としているのは投資家(investor)であり投機家(speculator)ではないので、はじめから、市場でトレーディングする人々は読者として想定されていない。
あくまでも本書の目的は、「投資戦略を決定したり、それを実行に移すための手法を投資の初心者にも理解できる形で示すことにあり、貯蓄を主目的とする人々と投資家の双方に対し、債券や株式といった有価証券への投資に回そうと彼らが考える資金の運用について、大きな過ちを犯すことのないよう導き、不安なしにいられる投資方針を作り上げる」一助となることで一貫している。証券分析についてはあまり触れず、主として投資の原理や投資家のとるべき姿勢など賢明な投資家になる方法を紹介している。具体的には、詳細な分析に基づき、元本を保全して、適切なリターンをあげる投資に徹すること。投機を避け、ポートフォリオの運用方針を単純化(優良債券の購入および優良企業の普通株への分散投資)することの重要性などを強調している。
そして、株価と株式の本質的価値の差である安全域の原則を確固として守った投資アプローチをとることで、十分な投資収益を得ることが可能である、というきわめてシンプルな投資哲学を展開している。(増渕正明) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。
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投機と投資の厳密な区別、厳しい基準による銘柄選択、分散投資と
債券との資金配分等など、今日でも通用するグレアムの投資方法が
解説されている。
しかしながら、本書は30年以上も前の著作であり、当時の米国市場
の状況やその中での個別企業の紹介などが中心となっているため、
現在の私たちがこの本を読んですぐに具体的なイメージをとらえると
いうことは簡単ではない。そうした意味では、読みやすい内容、気軽
に読める内容の本ではない。
じっくりと噛みしめながら、同時に、不要と思われる部分は読み飛ばし
ながら、内容の本質を自分のものにしたい一冊。
昔から変わらぬ投資原則を身につけるために、じっくり読んで理解したい1冊です。
投資 成功する人がする(80-100パーセントの確信をもてる)
投機... 続きを読む
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