どちらかといえば低音よりで、何を聴くにも十分な量の低音が出る。
耳に刺激的ではない、品のある芯の通った高音を鳴らす。
どのジャンルでも、ノリと迫力のある、明るいサウンドを鳴らすだろう。
小型ヘッドホンにありがちな、
パンチの弱い低音や耳の痛い不快な高音は感じられない。
装着感が何より心地よい。何時間つけても痛みが無い。
頭頂部のクッションが重量を分散させ、
ラムスキンのイヤパッドが耳を自然と包み込む。
常識的な音量であれば、音漏れも無い。
ちなみに、私が大型ヘッドホン用に使用している
ヘッドホンアンプ・AT-DHA3000に接続して聴いてみたが、
他の高級ヘッドホンと比較してもESW9の音はヒケをとらなかった。
何より特筆したいのは弦楽器とピアノの音。
重厚な低音域と芯のある高音域が、魅力的な音作りを実現している。
特に、ピアノの音を上手に表現できるヘッドホンは稀少に思う。
もちろん、欠点もあるといえばある。
中音域に若干曇りと、音場の狭さは感じる。
ポータブルにしては音量が取りにくいので、再生機のバッテリーが気になる所。
(大型ヘッドホンATH-W5000よりもインピーダンスが高い!)
木製ハウジングも、その響きは少々騒がしい屋外だと感じられないのも残念。
上記が致命的とするか否かは、購入者の判断といったところだろう。
独断と偏見で言えば、欠点を加味して、
コストパフォーマンスとしては妥当な線。高いとも低いともいえない。
総括すれば、このヘッドホン、形こそポータブルであるが
鳴る音自体はまさに「高級ヘッドホン」なのだ。
もし購入者の方がヘッドホン収集のマニアでないのであれば、
外用にも据え置き(屋内)にも、この1本で十分すぎる性能を与えてくれるだろう。
迷うことなく、自信を持ってオススメできる。