音の傾向はとにかくフラットで癖が無く、何でもそつなく聴かせてくれるヘッドホンです。
「個性がないのが個性」とでも言いましょうか、そういう印象です。
変な味付けはいらない、素直に音楽を奏でて欲しいという人には最適なヘッドホンと言えます。
密閉型なので音漏れも少ないし、細かい音までクリアに良く聴こえます。
メーカーの言うアートモニターの名に恥じない性能の高さです。
とは言え、MDR-CD900STに代表される生粋のモニターほど分析的で硬い音質ではありません。
装着感も良く、あくまでリスニングに適したヘッドホンです。
このヘッドホンは高級ヘッドホンの登竜門だと思います。
今までヘッドホンに興味が無かった人、安い物しか使ったことがない人には非常にお薦めです。
私自身、それまでの感覚だとヘッドホンに高い金額を出すなんて考えられなかったものです。
ところが一旦良いものを味わうともう戻れなくなり、金銭感覚も麻痺してしまう…。
その入口に位置するヘッドホンだと思います。
また、後々ヘッドホンを買い替えたり買い増しする際に、このヘッドホンが「基準」になります。
<追記> 2009/6/10
その後、色々なヘッドホンを使いましたが、ATH-A900に戻って来ました。
あらためて思う事は、その質の高さとコストパフォーマンスの良さ。
プロのドラマーである山田亘氏もライブでA900を使っているのを見ました。
それも納得で、このヘッドホンはドラムがなかなか小気味良くキマってくれます。
ド迫力や過剰な低音とは無縁ですが、タイトで整った音が魅力です。
ただ、大型ドライバー搭載という事もあり、PCやポータブルでは本来の性能が期待出来ません。
ある程度しっかりした機器に繋ぐことにより素晴らしいバランスで鳴ってくれます。
以上、ロングセラーだけあって長く安心して使えるヘッドホンだと思います。