ネイチャー系のドキュメンタリーが大好きでよく見るのですが、
それが災いしてか同じような海洋ドキュメンタリー映画『ディープ・ブルー』も
既知の映像や情報が多く少し物足りなさを感じていました。
本作は巨額の制作費を投じ、新しい機材や撮影技術を駆使したとされる美しい映像が売りとのことで、
事前に情報番組で見たメイキング映像が面白かったこともあり前売りまで購入して劇場で見ました。
しかし、その感想は一言で言えばガッカリでした…
確かに凄いと思える映像もいくつかありましたが、各パートが短く物足りなさを感じました。
また、全体的にカメラが近すぎて、なにをやっているのか分かりにくくストレスを感じる場面も。
大型の生物を至近距離から舐めまわすように撮影した映像はとても面白く引き込まれましたが、
クジラやマンタが登場するたびにその撮り方では流石に飽きます。
各パートの短さに加え、場面が変わる際にナレーションがないことも多く継ぎはぎ感がどうしてもあります。
折角、宮沢りえさんを起用していたのだから各パートへのスムーズな導入や、
生物名や生態に関する解説がもう少し細かくあっても良かったように思いました。
わざわざコウテイペンギンにナレーションを入れるくらいなら他に語るべき箇所や生物があったはず。
全体的な構成も単調で退屈さは否めません。一緒に行った友人は後半寝てました…
そして、この作品の最大の問題点。
他の方のレビューにもありますが、唐突に織り込まれる明らかに作為的で根拠のないアジアバッシング。
漠然と海が危ないという極めて曖昧で安っぽい問題提起には開いた口が塞がりません…
しかも投げっぱなし。
せめて、具体的な事例や数値を上げ、これからどうするべきか、
どういう解決への糸口があるのかなども併せて紹介すべきではないでしょうか。
なんとなくアジア人が乱獲してそうなイメージ映像をインサートして、
海が危ない、人間のせいだ!では説得力の欠片もありません。
もちろん、サメやクジラ、マグロが減っているなどということは映画の中では語られません。
序盤からナレーションでしきりに、彼らの物語を生きた結果、彼らは調和して生きているなどといった旨のことを
口にするので薄々嫌な予感はしていたのですが、それはここへの振りなわけです。
映画全体がこのシーンへ向けて構成されているとも言える状態で
これを瑣末な問題だとして伏せるには無理があるのではないでしょうか。
見終わった後にこんなに残念な気分になった映画は久々でした。
これ系の映画はもう見に行かないと思わせたほどです…
事前に割り切って映像美だけを堪能すればまた違うかもしれませんが、構成の退屈さは変わらないでしょう。
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2010/7/13追記
頂いたコメントへの返信を兼ねて補足的なものを追記しました。
ご興味ある方はご参照ください。