プロが一流から超一流になる過程など、普通人である私にはなかなか想像でき
ない。特にクラシックの音楽家が一流になり、首席奏者になる舞台裏などなか
なかわかるものではない。しかし興味は尽きないのである。この茂木大輔の
著書は、彼がドイツに留学してから、N響の首席オーボエ奏者になる、成り
得た過程が実に面白く述べられている。文章が上手い。ユーモア感覚も抜群で
あり、何度爆笑させられたことか・・・。本質的な音楽への意識の変化も実に
丹念に語られる。演奏技術の向上についても、かなり客観的に理解できる。
一流のその先にあるものへの気づきと、それを乗り越えていく具体的な過程が
面白い。普通にクラシックが好きなだけの私にも、数多くの啓示が込められて
いた。この本とその著者はただものではない。痛快な書物です。ホンモノの本。
お薦めです。