ゲーム理論にもとづくオークション理論の権威Milgromによる
Putting Auction Theory to Workの邦訳。
本書の特徴は一財オークションの包絡線定理による一貫した分析であるが、
一財オークションだけでなく、一様価格オークションや組み合わせオークションまでも
含んでおり、文句なく現状のオークション理論の最高峰テキストであると言えるだろう。
原書を持っているのだが、邦訳が出たと聞いて人から借りて照らし合わせてみたところ、
訳も原文に忠実に行われており、信頼できそうだと感じた。
しかしいかんせん、この教科書にもひとつだけ欠点?がある。
文章が読みにくいのである。
別に訳者のせいではない。論文もそうなのだけどMilgromが単著で書いているものは
癖のある文章というのか非常に読みづらいのである。
(Rubinsteinのエレガントなわかりにくさとはまた別の意味で。)
優秀な指導者を中心とした輪読や講義にはよいだろうが、
独学する人は内容の難しさもさることながら癖のある文章とも対決しなければならないので、
購入する場合少し注意が必要(だと思う)。