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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
勧善懲悪の企業小説,
By 読書人 "活字中毒" (埼玉県鳩ヶ谷市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: オレたちバブル入行組 (文春文庫) (文庫)
バブル期に入行し、大阪西支店の融資課長を勤める半沢が主人公。無担保で5億円の新規融資を実行したが、7ヵ月後に当の相手企業が不渡りを出し倒産、半沢は窮地に立たされる。雲隠れした社長の東田を捕まえることはできるのか、果たして5億円を回収できるのか……テンポの良い筆運びに乗せられて、すっかり主人公の側に立ってしまう。元銀行員だけあって銀行内部の描写はお見事。支店長の暗躍、東田社長の悪巧みなど読みどころ満載。とにかく面白い。そして最後に勧善懲悪で目出度し目出度しとなって、溜飲が下がる。読み終わった後は気持ちがいい。読者が何を読みたいかを充分に理解して書いている。賃貸借表とか決算書とかは、ざっくばらんに簡単に触れて、専門知識を振りかざし小難しいことをと並べ立てるような愚は冒していない。従って全体の流れを滞らせることなく実に気持ちよく読める。 また子どもの書き方が巧い。支店長浅野の子どもが僅かに登場するシーンがあるが、子どもらしさが溢れていて、実に効果的。誰が読んでも面白い小説だと思う。
22 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
小気味いい復讐譚,
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レビュー対象商品: オレたちバブル入行組 (文春文庫) (文庫)
池井戸潤デビューが本作品という、なんだかめずらしいことになったのには特にわけもなく、乱歩賞作品を読まなかったらそうなってしまっただけのことである。 さて、本作品である。 ユーモア小説が読みたかった私は、題名と装丁から、本作品をてっきりユーモア小説だと信じて読み始めた。 浅野の名前が匠であることに、これは忠臣蔵をもじっているなと勝手に考え読み進める。 しかし、一向にユーモア小説らしくない。 裏切られた! 気付いたときには、半沢にどっぷりと感情移入し、「おら、もっとやれ」と熱くなっている自分がいた。 読了した時にはなんだか気分爽快だった。 わたしもバブル期に入社し、「若者はなぜ三年で辞めるのか」ではないが、今となってはほとんど仕事をしない、ひな壇に並ぶ団塊の世代を食わせるために働いている者である。 そんな鬱屈した精神状態の方にはぜひ薦めたい。 読み終えたとき、快哉を叫んでいるだろう。 ただし、税務職員の方は、あまりいい書き方をされていないので、お薦めしない。 でも、私が仕事上お世話になる税務職員って、へそ曲がりが多いように思う。だから、こういう書き方をすると逆に読むんだよね。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
手に汗握り,
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レビュー対象商品: オレたちバブル入行組 (文春文庫) (文庫)
バブル入社の社員のテイタラクを書いた小説かと思いきや、かなり手に汗握る展開の小説です。バブル絶頂期、私は高校生でしたが、その当時の銀行員がどれだけエリートでチヤホヤされていたかをなんとなく思い出すことができます。安定的で高給取りで皆が憧れた職業であった銀行員が今では消費者金融となんら変わることのない債権取立屋になるとは全く思ってもいませんでしたが…。本書はそんな環境変化を中間管理職として生きる男バブル入社組の半沢を中心に書かれています。ひょんなことから浅野支店長がごり押しした融資が焦げ付いた。その責任を半沢になすりつけ、その責任を問い詰めてくる浅野支店長と浅野の息のかかった本店の人事部たち。そこから半沢の反撃が始まる。攻撃する浅野と攻撃される半沢。反撃する半沢と反撃される浅野。二人の攻防が実に手に汗にぎるものです。読んでいる私自身の胃が何度キリキリしたかわからないほどの心理戦が繰り広げられます。思わず読み入ってしまい危うく最寄り駅で降り損ねそうになったことが何度あったことか。それはそうと、これが銀行の内実なら銀行に明日は無いなぁとつくづく感じました。
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