平和なまきばで草を食べている牛たち。
その中の一頭、オルガは言います。
「モゥ〜!もう〜くさなんて、たべたくない〜い!」
草に飽きたようです。
そして、ハエくんと一緒に記者に乗って旅に出ます。
くまの食べてる魚を味見したり、パンダの食べてる佐々を味見したり、、、。
果ては船に乗り、ヨットに乗り、熱気球に乗ってアフリカにまで、、、。
相当な冒険家ですね。
そして、砂漠で出会ったラクダに、言います。
「くさが一本もない!木が一本もない!まるでゆめみたい!ここで暮らせるなんて、うんがいいわね」と。
でも、ラクダは言います。
「とんでもない。」
食べるものも飲むものもない。全部コブにいれて運ばなければならない、と。
そして、熱い。
そしてオルガとハエは結局世界を一周して、まきばに戻るんですが、最後に言います。
「世の中はとってもひろくって、そして、
じぶんのまきばがどんなにすてきか・・・・ってことが、よ〜くわかった」
人間は好奇心に満ちあふれているもの。
赤ちゃんが何でも食べたがるのも、
どんなものでも触りたがるのも、
どんな箱でも開けたがるのも、
好奇心のなせるわざ。
で、やはり、好奇心っていうのは、やってみて、自ら経験してみないと満たされない。
私も、ヨーロッパを色々と長期間旅してみたからこそ、よその国を旅することは楽しいけれど、全部が全部、「世界の車窓から」みたいに美しいまま終わることなんてない、ってことを実感できました。
草にあきた牛のオルガに、「世界なんて見る必要ないよ。ここにいればいいんだよ。」っていうのは簡単です。
そして、それが正しい時もあると思います。
でも、旅することに限らず、押さえられない好奇心、何かをやってみたいという挑戦心が、子供や若者にはあふれているものだ、ってことを再認識させてくれる絵本。
楽しい冒険の物語として、そして、可愛い子には旅をさせろ的な視点を大人に教えてくれるお話としても、色々と考えさせてくれる絵本ではないでしょうか。