この1巻ではジェイソン、パイパー、リオの3人が主人公ですが、今度のシリーズはこの3人を含む7人のハーフが中心になるようです。ただこの3人は前シリーズに登場していませんし、3人それぞれが謎や悩みを抱えているのでややこしく、読んでいても落ち着けませんでした。
新シリーズの特徴はギリシア神話とともに、ローマ神話が使われていることです。神話が時代と共に変化してきた理由を説明しつつ、神々のギリシア神話での性質とローマ神話での性質の違いを扱っています。同一人物でありながら二面性を持っているというのが、新シリーズならではのおもしろさかもしれません。
もちろんローマ神話の神と人間の間に生まれたハーフも登場します。
今回神話が効果的に使われていた場所を挙げるとすれば、私はジェイソンではないかと思います。彼の名前はギリシア神話ではイアソンというのですが、イアソンが片方の足だけサンダルを履いて叔父に会った伝説があります。そしてイアソンはアルゴ船遠征隊の隊長となり大冒険へと旅立ちましたが、ジェイソンは3人の中のリーダーとして空飛ぶ船に乗って、このシリーズの敵となるギガンテスの王ポルピュリオンを倒す冒険に出ることになるのです。しかもアメリカを飛び出して、本場のギリシアへ行く旅だとか。
女神ヘラとアフロディテもよかったです。彼女たちがどのような性格でどのような存在だったのか、普通の神話の本では説明しきれない女神の本質が感じられました。