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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
裏ALWAYS・・・!?,
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レビュー対象商品: オリンピックの身代金 (単行本)
昭和30年代の”明るい”東京を描いたものが映画『ALWAYS3丁目の夕日』だとしたら そこには出ていない、貧しさとか犠牲とか… 同時代なのに違う角度から見た昭和30年代の東京だなぁと感じながら読みました。 巻末に掲載の参考文献等にも読書を広げてみたくなりました。
46 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
著者稀な社会派サスペンスだが、文句なくお薦め!,
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レビュー対象商品: オリンピックの身代金 (単行本)
年末も押し迫った折、奥田英朗、満を辞しての登場である。今回はなんとサスペンス、しかも読み進めてみれば、これがかなり本格的な社会派なのだ。いきなりオリンピック直前に沸く60年代の東京の街並みが活写され、その時代考証ぶりに幼心が甦るが、物語はこの後、東京と秋田、千駄ヶ谷周辺と飯場ニコヨンと、まるで正反対の“世界”が交互に描かれ、正に、富む者と貧しき者、繁栄する側と取り残される側、高度経済成長期に於ける光と影が照射される展開となる。 選ばれた存在でありながら、社会の不平等と一極集中する富の理不尽さに怒り、孤高の闘いを挑む犯人。粗悪なヒロポンの打ちすぎで命を落とした人夫仲間の葬儀に郷里の貧村から出てきた女性の「東京は祝福を独り占めしている」との諦感の言葉に、「そんな事はさせない」と語るその確信的思い。 犯罪を実行していく者と検挙に奔走する者、タイムラグを保ちながら進んでいく両者の攻防が、クライマックスを迎えるに連れ狭まり、ついに合致、対峙する構成がスリリングでお見事。 戦争の傷痕も窺わせながら、世紀のイベント開催に自信と希望を湧き起たせる庶民の高揚感と、その陰で取り残されていく者たちの無念さ、これが奥田なりの高度成長期の昭和史の風景なのか。 ジャンルは違うが、映画「天国と地獄」や「新幹線大爆破」を想起させる面白さだが、それでいて、いかにも奥田らしいユーモアのセンスはここでも健在。 様々な要素が盛り込まれ、読了後も幾多の思いが胸をよぎる力作、奥田ファンならずとも文句なくお薦め。
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
破滅に向かう美しさ--- これは最高の社会派青春小説だ,
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レビュー対象商品: オリンピックの身代金 (単行本)
すごく平たく言うと、秋田の貧乏村出身の東大生 島崎国男が、種違いの年の離れた兄の死をきっかけに、兄が死ぬまで出稼ぎして働いていた東京オリンピックのための工事現場で働き始め、日本に起こっている経済格差を目の当たりにして、国を相手にテロを起こす話。島崎国男というのが、容姿端麗で優しくて無欲で貧弱な東大生(ホントいい奴)なのだが、工事現場で働いているうちに日焼けし筋肉がつき逞しくなっていき、頭脳明晰、イケメン、マッチョのスーパーマンになってしまう。工事現場の仲間に覚せい剤を教えられて、変に自信がついてしまい、理想の為にテロを企てていく。 島崎のやっていることは犯罪だけど、貧乏人や弱者のために何かしようと命をかけている姿はつい応援してくなってしまった。何度も危ない橋を渡る度に覚せい剤無しではいられなくてっていき、少しずつ壊れながらも目的を達成しようと懸命に生きる島崎に青春を感じた。 あえて社会派青春小説と言いたい。 これでよかったのか、島崎国男はどうするべきだったんだろう、この小説を読んだあと、僕はずっとそんなことを考えている。
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