ブレノスアイレスの小さなリストランテ(食堂)を舞台に、
中年女性のオナーシェフ・オリンダと、
旅行者であるドイツ青年・ペーターとの出会いを通して、
人生を見つめ直すヒューマンドラマである。
生粋のアルゼンチン映画を観るのはたぶん初めてだと思う。
2009年10月に渋谷で開催したブラジル映画祭で数本の作品を観て以来、
先進国との合作ではない、南米の映画に興味が向いている。
『オリンダのリストランテ』はDVDで観ました。
下調べなしに借りたのですが、期待以上の出来に驚きました。
特にオリンダの気性の激しさと優しさの表現が上手く印象的であるのと、
アルバイトや店の常連客の個性もこの作品を支えていると思います。
映像は、鈍い緑・黄・青を配色し、
ブレノスアイレスの温かさと憂鬱さを強調している。
ストーリーの流れは、早くに読めてしまうのですが、
物語全体に満ち溢れている優しさに引っ張られて、
最後まで観てしまいます。
後半のパーティのシーンでオリンダとフェルナンデスが交わす言葉に、
切なさと過ぎ去った時を取り戻す様な煌めきにじわーと心が満たされました。
人が本当に輝くためには、『老いること』『人生の限界』を知りつつも、
希望を持って受け入れる感受性を養うことが必要なのかも知れません。
地味な作品ですが素晴らしい。『チャンスは二度あってもいいのだ。』