「旋律は、ドラマよりも目立たない程度にシンプルで、でも一度聴いたら頭の中に回りつづけるくらい印象に残って、聞いたひとがみんな懐かしさを感じて、それとあとかわいい曲、そんな感じでお願いします。」という、佐藤順一監督の無茶なオーダーに、中島ノブユキさんは、個々の曲に必要な色や時間帯や空間の広さといった「大まかな場面のイメージ」を質問したそうです。
そういった形で作られた音楽たちは、ライナーノーツでの紹介にもあるように「多種多様な音楽的造詣に目指したエレガントかつスリリングなアンサンブルを構築」しているといっていいかと思います。
個別の曲は中島ノブユキさんが全曲解説していますので、そちらを参照してもらうとして、長尺の短いアニメ作品でもおおむね1〜2分でしっかりと旋律を響かせた音楽をつくっています。作品中ではもう少し短くなって使われているのですが、それがもったいないくらい、キチンと、でもゆったりとした世界観を奏でているという感じです。また、きっと中島さんのもともと作る音楽と、このアニメ作品との世界観が合っているんじゃないかとも思えたのであります。
あと、興味深いのはTrack20の曲で、もともとはドヴォルザークのピアノソロ曲をヴァイオリン、チェロ、バンドネオン、ギターで編曲したんですが、これがうまい感じで仕上がっているんです。もちろん、Track03のメインテーマもうまくできていると思います。