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オペラの運命―十九世紀を魅了した「一夜の夢」 (中公新書)
 
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オペラの運命―十九世紀を魅了した「一夜の夢」 (中公新書) [新書]

岡田 暁生
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第23回(2001年) サントリー学芸賞・芸術・文学部門受賞

内容(「BOOK」データベースより)

オペラ―この総合芸術は特定の時代、地域、社会階層、そしてそれらが醸し出す特有の雰囲気ときわめて密接に結びついている。オペラはどのように勃興し、隆盛をきわめ、そして衰退したのか。それを解く鍵は、貴族社会の残照と市民社会の熱気とが奇跡的に融合していた十九世紀の劇場という「場」にある。本書は、あまたの作品と、その上演・受容形態をとりあげながら「オペラ的な場」の興亡をたどる野心的な試みである。

登録情報

  • 新書: 216ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2001/04)
  • ISBN-10: 4121015851
  • ISBN-13: 978-4121015853
  • 発売日: 2001/04
  • 商品の寸法: 16.8 x 11 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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22 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 志村真幸 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
 個々のオペラを解説するのではなく、通史を眺めることによって、オペラの本質を見事に描き出した快著。特にオペラの衰退について明快な回答が与えられており、一読の価値がある。

 著者はオペラを王侯の娯楽と定義付ける。まず第一に、王侯の莫大な資金がなければオペラは上演することが出来ない。まあ、これは当たり前なのだが、もうひとつのポイントがある。それは宮廷儀礼であるからこそ、次々と新作が必要となったという点である。これに対し、現代のオペラはレパートリーの繰り返しで、新作が上演されることは稀になっている。王侯が富を見せつけるには、新しくてより豪華なものをつくっていくのが一番だが、目の肥えた市民め知識人は「名作」の新たな解釈へと向かっていく。その結果としてオペラは衰退したとされるのである。また現代に生き残ろうとするオペラが抱える様々な矛盾も指摘されている。
 なかなかの達見がちりばめられており、面白かった。

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34 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By わた
形式:新書
オペラについての本というと、ともすればオペラの価値を無条件に認め熱く語ってしまうものが多い。しかし、本書は、時代や社会的背景と絡め、ちょっとシニカルな視点でオペラを考えてみようというものである。このため、全くの初心者には不向きなところがあり、ある程度オペラ芸術に触れたことのある人に向けた通史といえるだろう。

シニカルな視点は例えば「オペラになじめない人のための注釈」なる個所が存在することにもよくあらわれている。また、著者はオペラのこれからの運命について、高級文化産業や郷土芸能として生き残っていくのだろうかという問いかけをしている。

これについては、私などは、これだけテレビやビデオが普及した現在においては、逆に生の舞台の価値が増すことはあれ減じることはないと思うがどうであろうか。歌手と同じ空間にいることができ、拍手やブラボーの掛け声などで舞台上と会話のできる場というものは、一方通行的な各種メディアに過食気味の現代人に大切にされうるのではないか、と希望的に捉えた次第である。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
『西洋音楽史』で「おっ!」と思い、『CD&DVD51で語る西洋音楽史』で完全にファンになり、『音楽の聴き方』で大いなる敬意を抱くようになった岡田暁生の初期の新書を遅ればせながらに手に取った。
この他にも『ピアニストになりたい!』は、勿論刊行後すぐに買っていたが、現在は「読まない読書法」(ピエール・バイヤール)で愉しんでいる最中だ(?)。

本書も期待にたがわぬ好著。評者がオペラに詳しくないだけに一層勉強になる。

「音楽など楽しけりゃよい」という大向こうの音楽観に就いて、著者はそうではなかろうと一貫して主張している。これはある意味で孤独な闘いだ。相対主義のなかで一人戦う暖簾に腕押しの闘いなのだから。その理論的マニフェストとも言えるのが、最新刊の『音楽の聴き方』(中公新書)だ。これは本書や音楽史の仕事の方法論を説いたものともいえよう。
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