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オブ・ザ・ベースボール
 
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オブ・ザ・ベースボール [単行本]

円城 塔
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)

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第104回(2007年) 文學界新人賞受賞

出版社 / 著者からの内容紹介

空から人が降ってくる町、それをバットで打ち返すレスキュー隊。綱渡りのようなナンセンスを支える知性が輝く、文學界新人賞受賞作

登録情報

  • 単行本: 153ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2008/02)
  • ISBN-10: 4163267301
  • ISBN-13: 978-4163267302
  • 発売日: 2008/02
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 363,534位 (本のベストセラーを見る)
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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ファウルズという町では、時折空から人間が落ちてくるらしく、主人公は落ちてくる人間をレスキューする野球チームの一員である。
ただし、レスキューチームが役場から与えられているのはバットである。天空高く落ちてくる人間を助ける役にはまずもって立たない。
昼間、町のほうぼうで落下者を待ち構えて、夜になればしけた酒場で時間を潰して家で寝る。
ランダムなタイミングでランダムな座標に落ちてくる落下者が見事頭上から降りてくることはまずないが、それでも男は空をにらんで落下者を待ち構える。

そうした筋の話が、平たく書かれている。
しかし、その平たさは表面がそうであるという話にしか過ぎない。

不思議な作家である。
Aという事象を滑らかに語ったと思えば、すぐさま割引シールをはっつけることで文章の座標を揺らがせていくような手口で世界をつらつらと描き出す。
詐欺師のような手際であるけれど、素朴なつもりで描かれていて、実際の見た目は物見櫓である。説明しようとしても要領を得ない。
しかし、ラストシーンの主人公を思い浮かべると、なんだかかっこいいのだ。むしょうにかっこいいのだ。
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64 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
先ずはじめに言っておくと、星1つという評価は間違いである。
最低でも星4つ、おそらくは星5つが適当な評価であろう。

敢えて間違った星の与え方をしたのは、根本的な問題として、
この作品が何かの間違いだとしか思われないからだ。

まったく。何ゆえこの作品が一般文芸誌において新人賞を受賞し、
あまつさえ芥川賞の候補になってしまったのか。理解に苦しむ。
どこか早い段階でSFマガジン編集部へこっそり原稿を置き捨ててくるという、
ただそれだけのことが、どうして誰にもできなかったのであろうか。

「世界のなめ方において、群を抜いている」とは、
帯に引用されている、島田雅彦氏による選評の言葉である。
これほど的確な評価は先ずないだろう。
しかし、だからこそ、そういう作品が文学の主流において
一定程度の評価を受けるというのは、どう考えても間違いである。

(もっともこれは本作の評価としての場合であり、
 円城塔氏その人が世界をなめきった人間かというと、
 Boy’s Surface 所収の Your Heads Only を読むかぎり、
 実はかなり切実な問題意識を持っているんじゃないかとも思う。
 まあ、現代日本においてクイア・スタディーズが
 どれだけ切実な問題として取り上げられるかは、期待の程もないのだが)

文學界新人賞受賞作、あるいは芥川賞受賞作としてこの書を手に取る
大多数の人々にとっては、まあ、紛れもなく星1つの作品だろう。
かく言う自分も、常識的なねじを締めた状態では、同様の評価を下す。
ただ、頭のねじを緩めることに快感を覚えてしまうどうしようもない人々、
具体的には同著者の既刊を楽しんで読んだ方々については、
何の疑念も躊躇もなく「みんな大好きEJT!」としてオススメできる。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By VINE™ メンバー
形式:単行本
本書は、表題作のほか、「つぎの著者につづく」の1編を掲載した、短編集です。
表題作は、第137回芥川賞候補にもなった作品で、そちらに注目して本書を手に取ったのですが、読み終えてみると、印象に残ったのは「つぎの著者につづく」の方でした。

【つぎの著者につづく】
表題作に引き続き、本作品を読み始めると、作風の違いにまず驚かされます。
しかも、「難解」なイメージ。
でも、この作品こそ、芥川賞を受賞した「道化師の蝶」に繋がる作品なのではないか、と感じます。

「道化師の蝶」は未読ですが、捕虫網で「着想」を捕らえる人物の話であるとの情報を得ています。
一方、「つぎの著者につづく」では、こんなストーリーが用意されています。

作家である「私」は雑誌で、自分の作品と「リチャード・ジェイムス」の著作の類似性が指摘されているのを目にする。
ところが、自分は「リチャード・ジェイムス」のことは初耳で、作品はおろか、人物名さえ聞いたこともなかったのだ。
「私」はこの人物のことを調べることにしたのだが…。

芥川賞受賞の会見やインタビュー記事を読んでみると、著者の関心は「言葉の不思議さ」にあるようです。
「つぎの著者につづく」は、デビュー作から5か月後の2007年11月に発表されています。
著者の作品は本書しか読んでいませんが、「言葉」をテーマにした作品の最も初期のものではないかと考えられます。

この作品は、しばしば「文学作品」を評する時に言われる「人間描写の巧みさ」「人間の魂の叫び」などとは無縁の作品。
著者は理系人間のようですが、「言葉」というものを数学的な論理思考で解明しようとしているかのようです。
吉本隆明やウンベルト・エーコの著作が脚注に掲げられている本作品は、後年、著者の作品の原点と呼ばれる可能性を秘めているのではないか、と感じています。

(本稿は、2011年10月に掲載したレビューを2012年1月に全面改稿したものです)
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最近のカスタマーレビュー
表題作は数理をもって小説を構成する稀有な作家の本領発揮
作者の作品としては、「Boy's Surface」、「Self-Reference... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 紫陽花
SF以下、文学以下(追記
タイトルの通り
文章もひどい、唐突に知識を披露しだし、それがレトリックになってるわけでもない
安部公房的だと? 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: 白くま
面白さと理由
 振り返ってみればなんてことない話。... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: la9na
SFと呼べないかもしれないが
文學界新人賞受賞作。芥川賞の候補作でもある。

出版される作品としては早川書房から出た『Self-Reference... 続きを読む
投稿日: 2009/8/4 投稿者: hamachobi
ライ麦畑でつかまえてを読んでいないとわけがわからないはず
それはどうなんでしょうか?
文章も明らかに日本語の使い方を誤っている部分が多々あるし・・・
設定は面白いんですけどね。
投稿日: 2008/8/24 投稿者: ぷーやん
設定は好き
「人が降ってきて、それをバットで打つ」という設定はとても面白いと思いました。... 続きを読む
投稿日: 2008/5/25 投稿者: 量産型
デビュー作にしては新鮮味皆無
芥川賞候補になったと聞き手にした。
軽重な語り口と、冷めた視線の主人公は、類似作品が浮かび新鮮味がない。... 続きを読む
投稿日: 2008/4/6 投稿者: naonao-703
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