オブジェクト指向はソフトウエア開発の手法として誕生したが,ほかの分野にも広がりつつある。その一つとして注目すべきなのが「デザイン・パターン」の登場である。
デザイン・パターンとは,オブジェクト指向でソフトウエア設計を行う際に利用するカタログ集である。例えば,経験豊かなプログラマは以前に解いた問題と,これから新しく解こうとしている問題が類似していることに気づけば,以前に使った解法が応用できる。デザイン・パターンとはこうした解法をだれでも再利用できるように一般化(パターン化)したものの寄せ集めと考えればよい。
この考え方と実現手法は,一般にGoF(Gang of Four:4人組)本と呼ばれる本書で有名になった。GoF本は建築家のクリストファー・アレグザンダーがまとめた都市計画のカタログ集『時を超えた建設の道』(鹿島出版会)に強い影響を受けている。この点はたいへん興味深い。オブジェクト指向の導入で,ソフトウエアの世界においても建築学のように,構造をパターン化できることを示しているからだ。
(豆蔵取締役 萩本順三)
(日経NETWORK 2001/07/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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32 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
デザインパターンを解説する本家本元,
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レビュー対象商品: オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン (単行本)
デザインパターンを世に知らしめるキッカケになった本。誰もが名著だと認める一方で、説明の仕方が難解だとか、具体例が適切でないとかGUI関連のものに偏っているなどとも言われます。特に「デザインの再利用」という視点が強調されているため、説明がやや抽象的に進む感はあります。しかし、世の中のパターン絡みの本はほとんどすべて本書をベースに記述されていますから、本家本元にチャレンジする価値は高いのでは。最初の部分を除けば、基本的にパターンのカタログなので、本書を最初から順番に読み進める必要は一切ありません。最初に書かれているFactory絡みのパターンを理解するのに違和感があったら、もっと後に書かれているObserver、Command、State、Mediatorといったあたりへ飛んで読み進めるとより楽に読ませると思います。
23 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
名著だが読みやすくはない,
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レビュー対象商品: オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン (単行本)
この本はデザインパターンのバイブルとして名高く、ソフトウェア技術者は一度は目を通すべき本でしょう。しかし、読みやすくは有りません。例や参照している文献はいかにも研究者向けの難解なものが多いし、本題とは関係のないところで躓くことも多いです。それでも辛抱して読む価値はあります。判りやすさを優先した本は他にあるのですが、この本のようなパターンの「深い」情報を提供してくれる本が他にないからです。 原著が出版されて7年、主流の言語も移り変わり、OOPの図の表記もOMTからUMLに変わりました。そろそろ、深さのレベルを保ったままより判りやすく改訂した第2版がでれば良いなと思います。
17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
理解しておくとよい本,
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レビュー対象商品: オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン (単行本)
確かにこの本は予備知識なしに読むのは難しいですね。まず、"デザインパターン"とは何かということを、そしてその記述の仕方(パターン名、問題、解決、結果)を第1章で説明されていますが、事前に知っておいたほうが読みやすいと思います。 第2章ではLexiというTexに似たドキュメントエディタのなかにどんなデザインパターンが使われているか書かれています。個人的にもデザインパターンを説明するにはテキストエディタや描画エディタが最適だと思い、2章も押さえておくと以降も理解しやすいです。 第3章以降でやっとそれぞれ(生成、構造、振る舞い)のデザインパターンが紹介されています。"生成"、"構造"、"振る舞い"というのが何を意味しているのか初めはよくわかりませんでしたが、各パターンを見ていくうちにこの区別の仕方が理解できます。 ただし各章を順番どおりに読んでいくのではなく、後へ先へページを何度もめくっていく中で理解していくことができるでしょう。
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