この本は、「世界は闇の金融勢力によってコントロールされている」ということを前提に進められていることを最初に断っておく必要がある。この考えを認める気がない人は読むべきではない。なぜならこの本ではそのことを証明するのが目的ではないため、それが事実だと納得させられるだけの証拠を提示していないからだ。その点を確認したい人は別の本を当たるべきだろう。
オバマが危険な人物だというのは、主にその背後関係を指している。つまり、ズビグニュー・ブレジンスキーという、世界を裏から操っている組織の一つ、三極委員会の設立者の一人が、オバマを大統領の座に着かせた原動力であり、しかも最大のブレーンなのである。
ブレジンスキーはポーランド出身であり、そのためロシアに尋常ではない敵意を抱き、ロシアを中国と戦わせることで崩壊させようと企む。カーター政権でも外交政策担当主席顧問を務め、世界を核戦争へと導くべく尽力した人物である。
その他のブレーンも極め付きの自由市場主義者であり、金融資本のための政治が行われることは間違いないだろう。
ブッシュを始めとして、その取り巻きが政策を決めることは過去の事例から見ても確実なことであり、オバマがどのような人物かにかかわらず、すでにオバマ政権の政策は見えていると言っていいようである。
著者は9.11が自作自演テロであることがほぼ露呈してしまったことで国民の支持を失ったブッシュを、国民の熱狂的な支持を受ける(ように仕組まれた)オバマに取り替えることで、再度自作自演テロを起こそうともくろんでいるとも指摘する。
ブレジンスキーによって長い時間を掛けて周到に用意されたオバマは、ブッシュによって(意図的に)政治的にも経済的にも危機的状況にされたアメリカにファシズムを引き起こすことを目的に大統領に起用されたと言う。
最終章ではブレジンスキーの過去の行動から、オバマの採るであろう政策を予想している。
そういったことも念頭に置いて、我々はアメリカ国民を熱狂の渦に巻き込んでいるオバマとアメリカの今後の動きを冷静に注意深く見守って行く必要がある。
アメリカの大統領が単なる飾りであることを教えてくれる、価値のある本である。