86年「オノマトピア―擬音大国にっぽん考」として刊行された作品に大幅に加筆したものに、71年から72年にかけて電通の季刊誌「季刊クリエイティビティ」に連載したものを加え文庫化した一冊。
著者紹介によると、著者の桜井順氏はCM作曲家として3000作品を手掛けた人物。
著者が、まえがきで、
《(前略)「気になるオノマトペ」を探し出して並べ、あるときはマジメレベル、あるときはジョーダンレベルで、わかったような能書きをクッつけたのがこの「オノマトピア」というシロモノであります。》
と書いているとおり、肩肘張らずに楽しむことができるエッセイ的な読み味を持つ作品だ。
桜井氏は1934年生まれとあるので、もうすぐ80歳になるのだが、あきらかに文庫化にあたって加筆された項(2000年代に入ってから発表された歌や小説を取り上げた項)を読んでみても頭のやわらかい人だなぁ、と感心することしきりだった。
著者が取り上げた作品(オノマトペ)を一部紹介するので、興味の沸いた方はこの作品を手に取ってみてはいかがだろうか。
【文芸・芸能(第一部)】
石川啄木「たんたらたら」大橋巨泉「ボインボイン」北島三郎「はるばる来たぜ函館へ」北大路魯山人「パチパチプツプツ」北尾トロ「ぶらぶら ヂンヂン」草野心平「ギギギギ」太宰治「トカトントン」谷岡ヤスジ「アサー」中島ラモ「せんべろ」林真理子「ルンルン」水木しげる「ゲゲゲ」、他全60作品。
【社会・風俗(第二部)】
「オッペケペ」「チョメチョメ(by山城新伍)」「ピンポン」「パチンコ」「ヨーヨー」他全21語。