著者が母と同じ大学の出身者ということと、最近自分の心身のコンディションを前以上に気にするようになってきたこともあり、手にとって読んでみました。
この本のタイトルにあるように、既婚の中年女性でいわゆる「オニババ」に当てはまる人が身近に何人かいるのをこの本を読む前から薄々感じていたからです。それらの女性に共通して感じるのは、「うるおいのない感」「ギスギスして余裕がない感」「夫との結婚生活全般に満足していない」「それらゆえに(←個人的な予想です)、子供など夫以外に者への世話に過剰に執着する」などがあります。
こういった女性たちの行動は、家庭生活の中心だと思われる夫との生活に満足していない
がゆえに、その掛け口として子供など自分の支配下に置けそうなものに自分の思いを実現させるべくコントロールしようとしている、と私なりに解釈していました。
それが、この本を読み、やはり女性という性を押し殺してしまっているがゆえのヒステリックな行動なのでは思い、今までの我流の解釈がすっきりを一本の糸で繋がるような読後感を
感じました。
他のレビューにあるような批判は、出てくるだろうと思いました。
それは、著者ご自身にもうまく言葉で説明できないところがあるからだと思います。
私は30代で未婚、勿論子供はおりません。それはおろか、結婚することに不安すら感じている
者です。結婚したいのか、結婚したくないのか、自分でも解かりかねるところがあります。
また、自分の子供時代の経験から結婚生活が幸せと決して思うことはできない。このまま子供を生む機会がないまま人生が終わってしまうかもれないと思うこともあります。
でも他のレビューにあるように、子供を生んでない女性を見下したり、女は結婚して子供を生んでなんぼのもの、といった風には著者のメッセージを受け取ってはいません。
確かに、著者ご自身は、出産ということが女としての性を尤も強く実感できる体験として、
強く主張していることが認めます。ですが、そうではない女性をさげずんだりしているとは
思えないのです。
つまり、著者のおっしゃりたいことは、いくら医学が進歩して生殖医療が盛んになったとしても、やはり女性(genderとしての女)である前に、生物とてのメスであることを決して
軽視してはいけない、そしてその出産は女性としての身体性を実感できる最大の体験だとなので、それを怖いとか痛いとか恐怖感ではなく喜びを持って積極的にその機会を持って欲しいと
おっしゃっていると思うのです。
今までの義務教育での保健教育や女性紙での出産プロジェクト特集も、子供が生まれてくる過程を生物学的にしか扱っていなかったり、出産できるような体を作るためにどうしたいいのかというった手段だけがほとんどで、女性の体と向かいあって、それを楽しむという観点は見うけられませんでした。
また、身近な大人や出産した友人から出産の経験を聞いたり、楽しい出産経験を伺う
機会がありませんた。
そのため本書を読んだことによって、出産は楽しいものになりうるんだという安心感と
女性の身体性を取り戻すことの大切さを改めて教えてもらえたような気が致します。
ですが、育った家庭環境や今現在自分の周りの環境状況もあり、この本を読んですぐには結婚&出産をしてみようと踏み切ることはできませんし、そういった女性も多いと思います。
ですが、生物としての本能的な機能を意識して、それを楽しむこと喜びと慈しみを持って
自分の体と接する事は、生涯未婚であろうが、子供を生もうがそれに関係なくおのおのが
自分の体内に意識を持ってすればできることだというメッセージを本書から受け取りました。
本書が、女性の出産について対する感情的な議論ではなく、女性の身体性について広く考える
きっかけの書となればいいな、と思います。
男女と年齢を問わず、先入観なしで読んでもらいたい一冊ですね。