田辺きみは高校1年生。
入学早々、どこからともなく聞こえてくる歌声に導かれ合唱部に入部する。
しかし、その合唱部は個性的な部長を始め、部員はわずか数名…。
それでも伴奏のホトケ先輩や指揮者のコーイチ先輩に支えられ、きみ達はコンクールに向けて練習に励む。
『花ボーロ』に収録されている「オトノハコ」の続編です。
可愛い絵と静かに展開していく物語、愉快なキャラ達と何気ないギャグに心がほんのり暖かくなります。
弱小合唱部が練習を通して徐々に上達し、一つになっていくサマがとても自然に描かれています。
歌う事の喜び、上手く歌えない時のもどかしさ。一つの歌を皆で作り上げていく楽しさや難しさが伝わってきます。
とにかく登場人物が皆、可愛いの一言。
きみちゃんも可愛いけど、パワフルな林部長も素敵です。彼女の合唱にかける情熱に脱帽です。
優しいホトケ先輩にも癒されます。いつか先輩ときみの後日談を短篇で描いてほしいな。
コンクールの場面は感動あり、笑いあり。合唱がメインですが、恋愛もさり気なく盛り込まれてます。
『花ボーロ』の他のキャラ達(茶道部の子達とか)も隅々に登場してて楽しいです。
全編通して優しさとユーモアに溢れた一冊。読後、幸せな気持ちになれます。