雑誌「料理通信」に連載されていた短編を1冊にまとめたアンソロジー。
片思い、と言っても、その範囲は広い。人妻が年下の男の子に持つ好奇心に似た気持ち、
離婚を宣告された男が妻に抱く未練のような胸の痛み、恋に傷ついた過去で臆病に
なっていた主人公がふと力強く誰かへの恋愛感情に気づく瞬間…どの短編も短いので
全体的に淡いタッチで、恋愛的な瞬間を1コマで描いた、という感じの軽いタッチの
ものが多く、眠る前に2〜3作品読んでも胃もたれしなくていいかも。
有名な石田、角田作品あたりは「いかにも」という感じのものだったが、
山田あかねさんや大島真寿美さんなどの初見の作家さんの作品にいいものがあり
新たなお気に入り作家さん探しのガイドブック的にもこの本いいかも(11人の
作家が競作してるのですから)と思いました。