その柔らかそうな装丁から、軽くて愉快な雑誌的読み物を想像していたが、愉快さと知的な面白さが融合した、まさに剛柔一体という観を呈している新しいタイプの一冊。ユーモアセンス抜群の啓蒙書とか、そういうのともちょっと違う面白さ。
そして、なんといっても本書が持つ独特の面白さを最大限に発揮しているのが『電車男』の台湾版・上海版の解説である。最初のコレだけでも読む価値はあったりする。
個人的に面白いというか興味深いというか、良かったのは「地図帳」「孔明とUFO」あたり。
特に「地図帳」は、かなり面白いのだが、それだけでなく、本当に問題意識を感じる。この状況は、子ども達にとって可哀そうすぎるし、教育上まずいだろう。
学校の教師には、ぜひ本書を読んでみてほしいと思う。学問のあり方を見つめ直す機会になること請け合いだ。
その反面、軽く読み流せるモノ「だけ」を期待しているのなら、あまりおすすめしない。
むしろ、ページ下段の膨大な注釈も読みつつ、本文もきちんと読み進む、そうすることでこそ、本書が持つ剛柔の面白さを最大限まで堪能できると思うから。