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オセロー (新潮文庫)
 
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オセロー (新潮文庫) [文庫]

シェイクスピア , 福田 恒存
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ヴェニスの勇猛な将軍オセローは、美しい妻デズデモーナをめとり、その愛のうちに理想のすべてを求めようとした。しかし、それも束の間、奸臣イアーゴーの策略にはまり、嫉妬に狂ったオセローは自らの手で妻を扼殺してしまう…。シェイクスピア後期の傑作で、四大悲劇のひとつ。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 214ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1973/06)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4102020020
  • ISBN-13: 978-4102020029
  • 発売日: 1973/06
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
嫉妬の悲劇。高潔で義に厚いムーア人の将軍オセローは、

旗手イアーゴーの謀略・奸智にひっかかって、優しくて

無垢な心の持ち主の妻デズデモーナが不義を副官キャシオウと

犯していると妄想してしまう。

デズデモーナの優しさと広大な愛の心に涙が止まらない。

大詰めのオセローの罪悪感と痛みも、又、悲しい。

悪のヒーローイアーゴーのキャラクターも印象的。

舞台化を意識しつつ、美しい日本語を以て訳された福田恒存氏の

名訳は読むたびに感銘を受ける。読みながら、自分が舞台に

立っているような錯覚を覚えることさえある。

声を出しながら読むことをお薦めしたい一冊である。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 ムーア人であるオセロー戦地で尽力し、ひたむきに国のために戦う義を重んじる将軍である。本書の中でオセロー自身が「戦の庭にあって石を枕に鋼の床と明け暮れしてまいった身にとりましては、今や戦場こそこよなき羽毛の寝床」(PP34 L5-7)

と、語っているように人々にとって彼はまさに非の打ち所のない軍人であった。

 一方このように誠実である男の人生を破滅へと導く人物として描かれているのが、オセローの旗手であるイアーゴーである。彼は、外見はオセローと同じく誠実そうで最も信頼するに足る人物に思われる。だが、実際は地位を得るという私利私欲のために手段を選ばず、妻でさえも利用するしたたかな人物である。

 この物語でオセローを悲劇のどん底に陥れる鍵となる人物はやはりイアーゴーである。彼の悪知恵により、周囲の者は口車にまんまの乗せられ、悲劇が悲劇を加速度的かつ連鎖的に生み出している。とりわけ、誠実なオセローはイアーゴーの進言を傾聴し、次から次へと事実からは程遠い虚言を鵜呑みにしてしまう。それが最悪の結末を招くこととなってしまった。

 この作品で私は改めてシェイクスピアの緻密な作品構成に感服した。オセローの妻への疑心、イアーゴーの策略などすべてが伏線となり、ひとつとして無駄がない。なるほど、これは起こるべくして起こった悲劇であり、他の結末などあり得ないと考えざるを得ない。

 
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 倒錯委員長 トップ500レビュアー
形式:文庫
ヴェニスの将軍にまで上りつめた勇敢なムーアの武人オセローは、ヴェニス
の議官ブラバンジョーの娘デズデモーナと、その父の反対に遭いながらも結
ばれる。しかしその裏では、彼の腹心とその女を我が者にしたいと狙う男た
ちによって、ある巧妙な策略の糸が張り巡らされようとしていた…。

シェイクスピアの四大悲劇の一つに数えられるその名も『オセロー』は、愛情
の高まりが強いほど、その反動としての嫉妬と怒りも強まるということを例証
しているようにも思える。イアーゴーによる巧妙な策略によって、オセローとデ
ズデモーナとの永久とも思えた愛情は軋みを挙げながら崩れ始める。

しかし重要なことは、それがオセローの内面にのみで起きた疑心にすぎなかっ
た、ということだ。悩める者の助けになろうとしているデズデモーナには、オセ
ローへの愛情を曇らすような疚しい感情は一点もない。どんな種火でも大火災
になることはある。いや、実際には種火さえいらない。火のないところにも煙は
たつのだ。

ということで、この戯曲を読み終わったとき、我々現代人が読み取るべき「悪」
とはなにかが、わからなくなってくるのだ。それはイアーゴーという知恵を他人
を精神の奈落に陥れる狡猾さとしてしかつかえない愚者なのだろうか。それと
も、オセローという最愛の者を信じずに信頼のおける腹心の言葉を盲目的に信
じつづけた実直な愚者か。

終幕においてイアーゴーと決別し、ようやくオセローは自分がだまされていたこ
とに怒っているのではなく、だまされて怒らされているということに気がつくのだ
けれど、最愛の人を骸にした後では遅すぎる。オセローは悲劇の英雄のようで
いて、実は真っ先に断罪されるべき「共犯者」の側面もあるように思える。
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最近のカスタマーレビュー
福田訳が心に強く沁みた
... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: yukkiebeer
ほんとに悲劇・・・
オセローは騙されたのではありません、信じすぎたのです。
何を?イアーゴーの言葉を。
なぜ?言葉だから。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: カツオ
恋の毒
訳者の福田恆存氏は、解題の中で、4大悲劇と呼ばれている物語の中で、オセローだけが異色であると書かれています。... 続きを読む
投稿日: 2010/4/15 投稿者: 街道を行く
奸計が引き起こす悲劇
物語を紡いでいるのはイアーゴー。... 続きを読む
投稿日: 2009/2/8 投稿者: かずろう
美しい
昔の自分なら、イアーゴーただ一人に煽動されたオセローはなんて馬鹿で単純な人だろうと思っていただろう。しかし、遍歴、そのほとんどが盲目な恋愛ではあるが、それを経た今... 続きを読む
投稿日: 2005/1/13 投稿者: 兄やん
古典的火曜サスペンス劇場
... 続きを読む
投稿日: 2004/10/5 投稿者: kでら
家庭悲劇
シェイクスピアの悲劇の中では一番家庭的で身近な悲劇。他の悲劇と違い、王族やその関係者ではなく軍人が主人公で、彼が部下の計略により妻に対し疑心暗鬼になってしまう。オ... 続きを読む
投稿日: 2004/6/29 投稿者: きのっこ
複雑で曖昧な余韻・・・
a ̄o¢'-é¨ä... 続きを読む
投稿日: 2002/10/1 投稿者: "sand"
傑作を支える、計算された時間のトリック
「オセロー」の物語をテキストに即して計算すると、場面がサイプラス島移ってから幕が下りるまではたった二日間ということになる。だが、こんな短い時間にオセローがデズデモ... 続きを読む
投稿日: 2002/3/4 投稿者: 石ケ守諭邦
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