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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
サッカーファンにも国際関係に興味ある方にもおススメ,
By いおいお (兵庫県高砂市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: オシムからの旅 (よりみちパン!セ) (単行本)
一気に読んでしまいました。これまでわかりにくいと思われてきたユーゴスラビアという国のこと、あの国で何が起きたのか、なぜそれが起きたのか それをサッカーを切り口に明快に共感できる内容で書いてくれています。 私のように国際関係に興味のある人間は当時のPKOの論議やヨーロッパの緑が当時ユーゴ空爆を賛成したのを思い起こしながら、 ユーゴスラビア紛争の全体像を振り返りながら読みました。 一方、サッカーファンの方は"ピクシー"ストイコビッチのゴールシーンやオシムの監督ぶりの描写を当時を思い起こしながら読むのでしょうね。 全然サッカーのことを知らない私にも鳥肌が立つほどのプレーセンスがワールドカップ、対スペイン戦のフリーキックを描く場面で伝わってきます。こんな最高のセンスの持ち主が紛争に巻き込まれ、国際舞台への出場を禁じられて翻弄される様子を著者は 冷静に、そしてそれぞれの人間ぶりに寄り添いながら書き込んでいます。 シリーズ第一作の同じ著者の「誇り」は思い入れが強い分、少し「重い」内容でした。 それに比べると、この本はヤングアダルト向けということで難しい言葉はいっさい使わず、それがゆえに逆にメッセージが伝わりやすくなっています。 最後の章で「民族」と「スポーツ」が交差するエピソードを紹介しながら、「民族とは何か」を考え抜いて伝えようとする姿勢に共感します。 サッカーに関心がある方、国際平和に関心がある方、そして社会に関心持ちながらなんだか日常に流されているあなたに。 おススメです。
18 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
千葉の警備員より,
By シンテイ太郎 (房総半島) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: オシムからの旅 (よりみちパン!セ) (単行本)
フクアリで警備員をしている。応援するチームはもちろん、ジェフ!この本の著者、木村元彦さんには複雑な思いがある。オシムさんを俺たちから奪うのに一役買った人だからだ。 あの人を代表監督に選んだ協会の強引なやり方を批判したのは知っている。だけど、この人が書いた『オシムの言葉』が就任に大きく作用したのは間違いないのだから。 でも悔しいけれど、あの本には感動した。素晴らしかった。 オシムさんを必死に引き止めようとしたパルチザンのシュワーボコールの場面には心が震えた。 以来、愛読者になってしまった。 この本では『オシムの言葉』などではちょっとわかりづらかった民族問題をわかりやすく説明してくれるのでは、と期待した。 が、やっぱりややこしかった。だけどややこしいことを白か黒かとはっきりさせるのではなく複雑なものは複雑なままに受け止めるほうがいいのだと教えられた。 紛争激化の大きなきっかけとしてサッカーの試合でのサポーター同士の乱闘騒ぎがあったことが記されている。フクアリでは、この前のサガン鳥栖との試合で、ジェフサポはサガンのサポーターを拍手で迎えた。鹿島サポーターに飛び蹴りをされたと話す同僚はいるが、笑い話だ。 他人事。対岸の火事。遠いバルカン半島のできごと。俺はそう思った。 だけど木村さんは、オシムさんの悲劇から、自分も含めた日本民族が過去に行った他民族への悲劇へも目を向ける。 関東大震災の時の朝鮮人虐殺……。そしてそれを防ごうとした人たちのことも。 外国人参政権とか高校無償化政策の朝鮮高校の問題とかが、ここ最近、ニュースに取り上げられてきた。今また民族と民族との関係が問われているのかもしれない。 過ちを繰り返さないためにこの本をたくさんの人に読んでもらいたいと思った。 そしてオシムさんに日本に戻ってきてほしいと思った。 ウィ… ミス…オシム!
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
狙いがちょっと中途半端かも。,
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レビュー対象商品: オシムからの旅 (よりみちパン!セ) (単行本)
ストイコビッチやオシムなどのビッグネームが活躍した旧ユーゴサッカーを枕にしつつ、中高生程度の読者を対象に民族問題の複雑さを語る、というのが本書の目的であるようだが、 フリガナがやたらと多くて読みにくい割には、いまどきの中高生が素直に理解できる内容とも思えず、 タイトルにも記したように、狙いどころがやや中途半端ではないかという読後感を持った。 内容のほうも、旧ユーゴサッカーや民族紛争について語った部分(第1・2章)は、 著者の旧著のダイジェストでしかなく、いささかの食い足りなさが残るし、 最後の第3章は、身近に存在するがゆえにかえって語りにくい在日などの問題について、 著者自身が相対的に無知でいたことへの自己批判も込めた、かなり啓蒙的なスタイルを取っているが、 ここでの「スポーツと政治の関係」の取り上げ方は妙に優等生的で、 朝日新聞の出来の悪い記事でも読んでいるような居心地の悪さを覚えた。 また、他のレビュアーも記しているように、「民族」がまずはフィクションであるとしながらも、 抑圧される側は自らの民族意識を高めるべきだ、とする一種のダブルスタンダードは、 割り切り方としてはやや単純過ぎるし、想定読者層に引き摺られた結果、 必要以上に紋切り型の結論に落ち着いてしまっているような印象を受けた。
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