「百合漫画」という女性同士の恋愛を描く漫画が最近増えてきて嬉しいのですが、
何より嬉しいのはこの「オクターブ」のような「百合」のテンプレに
縛られない作品が出てくるようになった事です。
百合物で避けられる傾向として、やはり男性キャラの絡みや
同性愛への批判描写などがありますが、
キャラをより現代で生活する人間として描く為には避けられない部分だと思います。
この作品は「百合漫画」という括りを逸脱することで
女性同士の恋愛を特別なものじゃなく、ただの恋愛として
物語に組み込んでいるのが素晴らしいと感じました。
前巻から、節子への恋心を改めて自覚した雪乃は彼女との距離をどんどん深めていきます。
「誰かと恋をする」感覚に浮かれる雪乃は可愛いですね。
今回は節子の内面も多く描かれていて、電車のシーンは思わずうるっと来ました。
しかし、二人に良い展開ばかりではありません。
特に今回の終わり方は賛否両論でしょう。
でも個人的には「ついにこうなったか」という感じで、
それ程この展開に違和感はありませんでした。
雪乃の不安定さは1巻から描かれていて、強い男性不信もその描写から
ある意味男性への強い関心の裏返しとも感じられます。
私はむしろ最後の展開より、その先の「これから節子とどうなるか」という方が
楽しみになりました。
そう思えるのも、雪乃と節子の恋愛がかなり丁寧に描かれているからでしょうね。