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オオカミの護符
 
 

オオカミの護符 [単行本]

小倉 美惠子
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

小倉 美惠子
1963(昭和38)年、神奈川県川崎市宮前区土橋に生まれる。アジア21世紀奨学財団やヒューマンルネッサンス研究所での勤務を経て、2000年から自主的に地元「土橋」の映像記録を開始。2006年、民族文化映像研究所所員であった由井英と共に(株)ささらプロダクションを設立し、プロデューサーとして2008年に映画『オオカミの護符―里びとと山びとのあわいに』(文化庁映画賞文化記録映画優秀賞受賞。地球環境映像祭アース・ビジョン賞受賞)を公開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 204ページ
  • 出版社: 新潮社 (2011/12/15)
  • ISBN-10: 4103316918
  • ISBN-13: 978-4103316916
  • 発売日: 2011/12/15
  • 商品の寸法: 20 x 14 x 2.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
著者は川崎市の東急沿線、鷺沼とたまプラーザの間辺りにある川崎市土橋で生まれた。
土橋は今や住宅街だが、著者の家を始め、近隣は皆、昔は百姓であった。
その家々にに貼られたオオカミを象った護符。
物語はその護符の起源を調べるところから始まる。

その道筋にあったのは道ではなく川であった。
多摩川である。奥多摩から滋味豊かな清らかな水を運んでくる多摩川を遡ると
そこにあったのは御岳山(みたけさん)である。
武蔵御嶽神社こそオオカミの護符の故郷だったのだ。

日本の内陸に暮らす人は昔、皆、川と山の民であった。
一本の川筋に文化が伝わってゆく。
例えば、私はサンカを思い出す。
彼らは川沿いに、里に降りてゆきながら川漁をし、自ら作った籠や箕を購った。

例えば私は屋久島を思い出す。
屋久島はまるで日本の縮図である。
屋久島では川と、山と、集落と、浜がセットなのである。
私は愛子集落の安藤さんという土地の山岳ガイドに世話になったが、
愛子集落に住む人々が登山を欠かさず、清めているのは愛子岳。
愛子岳から集落に向かって流れ落ちる急流、海岸。
集落一つが、一つの頂き、一つの流れ、一つの浜を持っているのである。

読了後、この本の元になった映画を観る。
こちらに対してはちょっと厳しめの評である。
映像はよく撮ってあるが、まだプロの仕事になっていない。
編集にテンポとリズム感がない。
ナレーションが多すぎる。
見て分かるものは理由がない限りナレーションにすべきではない。
(映画の場合です。テレビのドキュメンタリーはまた、つくり方が違います)
ナレーションの推敲が足りない。ナレーションで
「炎天下の猛暑」などと言われると小さな傷ではあっても全体の信用を損ないかねない。
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川崎というと重工業地帯、ぜんそくといったマイナーな印象しかなかったが、昭和の初期まで古代武蔵國の面影が確かにそこにあった。多摩川を介して結ばれた山とムラ。恵みを与える一方、時には荒々しく吠える自然に対して、今なおオオカミ、大口真神に人々は畏敬の念を捧げる。著者の取材活動は、いつしか単なる過去の記録作業ではなく、未来への問いかけにいたる。お金だして買っていい本です。
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By 西山達弘 トップ500レビュアー
川崎市の土橋という地区の農家に生まれた著者が、土蔵に貼られたオオカミの護符の由来を探ることから始まる物語である。
自ら歩いて取材し、武蔵御嶽神社に始まりかつて武蔵の国にあったオオカミ信仰を訪ねて、秩父にまで足を伸ばしながらこの国に息づいていた地域社会を描き出している。

経済優先の社会とともに忘れ去られていったつい最近まであった地域のつながりに始まり、その源流まで辿ることでこの国の成り立ちが見えてくる好著である。

私も川崎にも秩父にもかつて関わりがあり、特に秩父各地の神社に祀られていたオオカミの姿や秩父独特の締めは不思議に思っていた。
その由来にも触れられて、親しみを感じた。
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