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オウムと私 (文春文庫)
 
 

オウムと私 (文春文庫) [文庫]

林 郁夫
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

優しく有能で使命感にあるれる心臓外科医は、なぜオウムに入信し、狡猾な教祖に騙されてしまったのか。獄中で綴った苦悩と悔恨の記

内容(「BOOK」データベースより)

私は、父が医師、母が薬剤師の開業医の家庭に、六人兄弟の五番目として、昭和二十二年一月二十三日、東京で生まれました。―そして四十八年後の三月二十日、地下鉄でサリンを撒くに至るまで、優しく有能な心臓外科医は、なぜオウムに入り、狡猾な教祖に騙されていったのか。獄中で全存在を賭して綴った悔恨の手記。

登録情報

  • 文庫: 575ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2001/10)
  • ISBN-10: 4167656175
  • ISBN-13: 978-4167656171
  • 発売日: 2001/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 3.0 警視庁がオウム信徒に勧める著書, 2004/7/14
レビュー対象商品: オウムと私 (文春文庫) (文庫)
警視庁刑事部・公安部の捜査官が、この著書をオウム信徒への取調べでよく使う。私に対してもそうだったし、他の元信徒からも同じような経験談を聞いた。
おそらく、信徒を教団させようとする肉親・知人なども同じように勧めるのであろう。

警察の場合は、在監信徒への差し入れという形で読ませ、改心させた上で自供に導きたいという思惑もあるのだろう。また、彼ら自身がエリート医師のあまりにも青臭く、そしてどこか狡猾な部分に共感しているのも事実だと思われる。

林の著書を私が読んだ感想としては、やはり己を美化しているというふしがあった。それは死刑相当事案の被告という立場になった時の心理メカニズムを推測すれば想像に難くない。
彼とともに入団した不倫相手の看護婦信徒、捜査一課の取調べ。
法廷での供述。

この著書が『罪と罰』になりえなかったのは、彼の欲得と打算、言動に秘められた後ろめたさを吐露しなかったことにある。
結果、彼は無期懲役になり服役している。
組織犯罪における解明の端緒となる自供を行った被告への量刑など、様々なテーマを包含している問題だけに、彼にはもっと詳らかに、そして本心を吐露して欲しかった。

悪く言えば、裁判官へ宛てた長文の上申書を読まされているような心持だ。

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5つ星のうち 3.0 思考停止の行き着く先は, 2010/6/27
レビュー対象商品: オウムと私 (文春文庫) (文庫)
 著者林郁夫がオウム入信以前から事件当時の自身を分析しつつ綴った悔恨の書。
優しく、真面目な医者であった彼がどのように大量殺人を犯すに至ったか、宗教心を利用され、罪悪感のすり替えをするに至ったか、その特殊な心理状態が詳細に綴られている。

 オウム独特の宗教用語が頻出するのでその点少々読み辛く、また途中何度も現実に立ち返る機会があったにもかかわらず、彼が“帰依”の名の下に理性を封殺してしまうくだりは、読む者にもどかしい思いを抱かせるだろう。

しかし、“自分自身を絶対の正義と信じるなら、人間は簡単に狂気に陥る”というのが私の持論であり、それを念頭に読み進めばけして理解の範疇を超えるわけではなかった。特に、逮捕後から裁判に至る過程で、著者が自分自身を『救世主の弟子』ではなく『卑劣な殺人鬼』であったと気づき、罪の重さ、与えた苦痛と悲しみの深さを悔いるくだりは悲痛と言うほかない。
 
思考停止の行き着く先は悲劇しかないのだと言うことを痛感させられた一冊だった。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 林郁夫の言い分, 2007/5/23
レビュー対象商品: オウムと私 (文春文庫) (文庫)
若い頃から宗教に興味があり、自分が一度志した宗教以上の受け皿を用意してくれたものがオウム真理教であり、麻原だった。それが外部からの圧力によって、組織の成長によって、あるいは「麻原自身」によって壊される事態に対峙した、盲目的な人間の行った最終的な決断。オウムの崩壊は、それまで自分が培ってきた宗教的な観念の否定である。殺人を実行せねばならなくなった外的要因と、実際に殺人をやってしまう自分との心理的ギャップを埋めるための思考過程は非常に独善的であるが、実際に殺人し死者が出たという事実を改めて突きつけられた時、人はああいう心理状態に陥るのだろうし、言い訳がましいが素直な心なんだろう。
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