エージェントと呼ばれるものについて、研究事例や基盤となる理論・技術を広く紹介している。
だが、間口を広く取り過ぎた為、他のエージェント関連の書籍のように、「エージェントとはどのようなもので、従来の技術と何が違うのか」、「エージェントだから可能な(実現が容易な)応用分野は何か」といった疑問に対する具体的な答えが示されていないので、理解を深めることが出来ない。
研究事例は豊富だが、エージェントを応用する必然性が説明されていないので、本当にエージェントが有用なのかが分からない。それ以前に、その研究で着目しているものが本当にエージェントなのか、という点も怪しいが・・・
本書で取り上げているマルチモーダル・インターフェースというのはUIの研究だし、インタラクション支援の技術は心理学やその他の学問の理論をソフトウェア設計に応用したものであって、そういったものをエージェントと呼んで良いのか疑問に思う。
エージェントに対してある程度理解している人向けの本だと思います。