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「終わらせるもの」であるが故に、誰にも頼ることを許されないエンダー。その賢さ、素直さ故に、理不尽な障壁を突き付けられても、自らの義務を放棄することはできず、いろいろな意味で大人にならざるを得ないエンダーの姿は、「ゲーム」という表現からは最も遠いものかもしれない。しかしその一方で、確かに物語はエンダーの出会う様々な「ゲーム」を中心に進行していく。まあ、英語の"Play the game."(真剣にやる)という言葉が示す通り、これらのゲームは真剣に取り組まれるからこそ意味があるので、その意味でも日本語の「ゲーム」とは違うのかもしれない。
また、面白かったのはエンダーの兄と姉(共に10代前半でしかない)が、ネットの匿名フォーラムでいくつもの偽名(時には使い捨ての)を駆使して、様々な場所で議論を繰り広げ、論戦の腕を磨きながら、次第に公的なフォーラムへ活動の場所を移し、最終的には現実社会に対して影響力を行使できるまでになる下りで、今のインターネットの有り様と可能性をかなりのレベルで表しているように思う。...成り上がりの過程で自作自演もやってるし。20年近く前の小説だという事実には驚くほかない。
海外SFのネックになりがちな翻訳も読みやすいので、手に取って損はないと思う。今まで読んでいなかったのが悔やまれる、と思える久しぶりの一冊。やはり名作は名作、ということなのか。
でもねー、ぐちゃぐちゃ分析しなくても、面白さは保証付き!。まずは読んでみてください。五百余頁一気に読みきれると思うから。作中の機知に富んだ会話に、目の前に浮かぶかのようなゲームの具体的な描写に、ちょっと切なくなるような人間関係に、ぐいぐい引き込まれていくこと請け合いです。
とても良かったです。
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