手持ちカメラの主観映像でまばたきまで表現するというまるで中学生レベルの発想にうんざりし、チカチカギラギラとライトの点滅映像の連続で、これは我が家のプロジェクターが壊れるか眼が悪くなるかのどっちかだなぁという恐れを持っている内に、一緒に見ていた妻が画面酔いで最初の40分程でダウン。これは最悪な映画鑑賞だなと思っていたのですが、私はその後で一人この映画にはまってしまったのでした。ギャスパー・ノエって監督の映画はどれもあまりにもシンプルすぎてひねりの1つも入らない内容を、あまりにも衝撃的な映像で見せるというだけのもので、これにも深いテーマなんてありません。輪廻転生ってこんなんだよ〜。死んだら過去が走馬灯のように流れて見えて、魂が宙に舞って漂うんだよ〜。というのを3時間近く延々とやっているだけ。もしドラッグ体験は臨死に似ているという感覚を大真面目にやっているのなら、これもまた高校生レベルの発想かと思いますが、ただ映像の迫力が半端でなくこの映画を見た後では思いっきり納得させられてしまうものであります。不健康だなぁ。またこの映画は全体的にぼけぼけの映像なのですが、ドラッグシーンだけが目も覚めるようなピカピカの画で、当然ながらわざとやっているんでしょうがこの映像の落差を味わうためにもブルーレイで見なさいと言われているみたいですね。私はブルーレイは鮮明すぎて一般のフィルムの映画を鑑賞するにはDVDの方が好きだったりするんですが、この映画ではブルーレイの方がより意地悪な映像体験が出来るんだろうなと思いました。また流石に日本版は無修正とはいかなかったらしく、一番衝撃的な場面にモザイクがかかってしまいましたので、北米版ブルーレイ鑑賞がお勧めかも知れません。ただラストのエロの極みとしか言えない映像にはモザイクのかけようもなかったのかと思うとちょっと笑えますので日本版もお勧めです。またストーリーらしきものも一応ありますので、“リミッツ・オブ・コントロール”でもずっと“ヌード!”だったパス・デ・ラ嬢が東京で堕ちていく切ない話としても見れます。私は結局どっぷりこの不健康な映像にはまってしまったのでした。
追記 という訳で北米版ブルーレイも買っちゃいました。やっぱりこれがお勧めです。切なさアップです。