内容紹介
特集は「ランチア・デルタ」。80年代後半から90年代にかけて、WRCで猛威をふるった超インフレ性能ファミリーカーに、性能よりも感性が重視される今だからこそ、あえて「性能」にのみ特化した同車に注目したいと考えました。
トピックは恐怖のタイミングベルト切れを経験し、否応なく自分でエンジンフルオーバーホールするはめになってしまった素人の経験談を綴った「オーバーホール日記」と、デルタ好きが高じてついにはイタリア現地でホワイトボディからフルオーダーの新車を作ってしまったショップに聞いた「ストリートライフとデルタ」などです。
全体の構成は、デルタとそのオーナーによる偏愛生活についての読み物になっております。
○特別企画:ポルシェ好き、聖地ドイツに向かう
ニュルブルクリンクをレンタカーで攻める! 特別企画はポルシェ993に乗るニート寸前の若者が、突然思い立って向かったドイツでの旅行記。 無計画にドイツを彷徨い「恐らく」ポルシェ本社だと「思われる」建物に到着して恍惚、サーキット界の巨人ニュルブルクリンクに、レンタカーのポロ(最低グレード)で命がけのサーキットアタックなど、読んでるほうが心配になってしまう無計画な放浪ぶりは見ものです。
○360cc軽自動車ショップ訪問
東京都中野区にある360cc軽自動車ショップの、仕事へのスタンスを掘り下げています。
★この他「イタリア人の運転マナー」「フェラーリとムルティプラで生活するカメラマン」など、コンテンツ充実です。是非読んでみてください。
著者について
ディーズ発行のクルマ読み物誌「STRUT」ISSUE00~04などを発行している
のが「エンスーCAR本『STRUT』」編集部です
抜粋
と」インタビューより抜粋
T氏(以下、T):そろそろタイミングベルト交換の時期だからと思って、カバー
をズラして見てみたんですよ。そしたら亀裂が見えたんですね、ベルトに。
STRUT(以下、S):それは切れるどのくらい前の話なんですか?
T:切れる、その日。
S:うわッ!
T:「ヤバイ」と思って。(当時の状況を話すと)家があって、そこから30mく
らい離れた駐車場にデルタを停めてたんですね。そこからクルマを出して家の前
に持ってきておいたわけなんです。
S:なるほど。
T:そんな状況でカバーを開けてみたら、ちょうど亀裂が見えて。ただ、判断に
迷いましたね。(確かに亀裂があることはわかるけれど)これが今すぐ安静
が必要なヤバさなのか、何処かまで(ベルトを交換してもらうために)様子を
見ながら乗って行っていいものなのか。
S:ええ。
T:で、とりあえず知り合いに連絡したら「それはもう走らさないほうがいいか
ら」って話だったんですよね。そうか、じゃあ30m先の駐車場に戻そうと思って
エンジンをかけて、動かそうとしたところだったか、動かしたところだったの
か...いずれにしてももう腫れ物に触る感じですよね。
S:はい。
T:そのときに『プスン』っていって...。『ガチャ』とも『グチャ』とも聞こえ
なかったと思いますよそのときは。でも...冷や汗ですよね。
S:(息を呑む)
T:で、(エンジン始動前にしたのと同じように)カバーを開けて見てみたらベ
ルトがもう、こう...デランとたるんでて。とりあえずは通りすがりのクルマ
に引っ張ってってもらって、駐車場に入れたんですよ。
S:止まったときには「タイミングベルトだな」って思いました?
T:思いたくないけど思いましたね。
S:...かなりの絶望感ですよね?
T:すごかったですよ、すごい...(しばし沈黙)。とりあえず(その日一緒に
外出する予定だった)彼女、今の嫁さんなんですけど、その彼女に「タイミング
ベルト切れたから行けない」って電話するんだけど、彼女にはどれだけ大変なこ
とかはわからないんですよね。「あ、そう?」って言うんです。
----この後、修理見積もり100万円ほどという現実を前にこのオーナーはあ
る一大決心をします。