内容(「BOOK」データベースより)
ナチス・ドイツ占領下、ユダヤ人への迫害が日に日に強まるパリ。ソルボンヌ大学で英文学を学ぶ二一歳のユダヤ系フランス人女性、エレーヌは、自分たちをとりまく歴史的不幸を書き記すことを自らの使命と信じて、秘かに日記を書きつづける。彼女は自分の魂をこめたその日記を、愛するジャンに宛てて綴る。彼女は迫害を生き延びられなかったが、日記は奇跡的に散逸を免れ、戦後、数々のドラマを辿って本国で二〇〇八年一月に出版され、大きな話題を呼んだ。「生きていればおそらく、キャサリン・マンスフィールドのような繊細さをもった作家になっていたであろう」(パトリック・モディアノの序文より)と評された文学的感性で綴られたこの日記は、占領下フランスにおけるユダヤ人迫害の現実を、それを生きた当事者の視点から記した史料としても、稀な価値をそなえている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ベール,エレーヌ
1921年、ユダヤ系フランス人の名家に生まれる。父は化学企業キュルマン社副社長。ソルボンヌ大学で英文学の修士号を取得。1942年4月、日記を書き始め、ナチス・ドイツ占領下のパリでの生活と、日に日に強まるユダヤ人迫害の様子をつづっていく。1944年3月8日、両親と共に自宅で逮捕される。ドランシー収容所からアウシュヴィッツへ、さらにはベルゲン=ベルゼン収容所に移送される。1945年4月初め、同収容所で死去
飛幡 祐規
1956年東京都生まれ。文筆家、翻訳家。74年渡仏、75年以後パリ在住。パリ第5大学にて文化人類学、パリ第3大学にてタイ語・東南アジア文明を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)