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83 人中、81人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ひも理論は宇宙のすべてを説明する究極理論になりうるか?,
By 増田裕昭 (米国カリフォルニア州ナパ) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する (単行本)
現在の素粒子物理学を支える2つの支柱である一般相対性理論と量子力学を自然な形で統合する「超ひも理論」を、コロンビア大学の数学・物理学の現役教授である著者ブライアント・グリーンが、非専門科にも分かりやすく数式を一切使わずに解き明かしていきます(ただし、アインシュタインの有名なエネルギーと質量の関係式だけは例外です)。非専門科にも分かりやすくと言いましたが、決して気楽に読み流して理解できるわけではなく、十分に理解するためには読者にはそれなりの集中力が要求されます。本書の最初の3分の1で現代物理の基礎となっている「特殊相対性理論」「一般相対性理論」「量子力学」に関して、身近な例を挙げて説明されています。それはかなり成功していると思います。そして本書の本題である「超ひも理論」に入る前に、いかに一般相対性理論と量子力学が相容れないかと言う事に言及し、20世紀後半に物理学者によって費やされたの数多の努力が紹介されます。本題の「超ひも理論」の解説でも身近な例を挙げて説明しようと苦労していますが、著者の力量をもってしても「相対性理論」の説明ほどには成功していません。やはり10次元や11次元などの高次時空間を直感的に理解することの困難さ、および超高度な数学によって記述される「超ひも理論」を直感的に理解する事の困難さの現れでしょう。それでも、現代の最先端の素粒子物理学理論が立ち向かっている難題がいかなる物か、究極の理論たる理論に求められる物は何か、「超ひも理論」は究極の理論たり得るのか、「超ひも理論」をも超える「M理論」とは何か、等々の疑問に対する著者自身の回答を得る絶好の読み物です。 訳文は直訳調の文章が散見されけっして良くこなれているとは言い難いですが、英語を母国語としない日本人に本書への道を拓いてくれた功績は大です。しかし、訳者に改善を望みたい点がいくつかあります。まず、残念ながら訳者達が素粒子物理学の専門家ではないことによる非適切な訳語がみられます。例えば、通常「カルツァ」と呼ばれている人名が「カルーザ」と表記されていたりします。また、338ページにある「リンゴとミカンをくらべるのと同じことだ」という表現はプロの翻訳家とは思えない拙訳です。他には、31ページの「レゾン・デートル」や268ページの「リフレーン」はしっかりと日本語に訳すか、説明を加えないと意味が不明です。あと、不注意な誤訳が散見されます。表1-2の「質量の四つの力、・・」と「電子の質量に対する・・」は間違いで、それぞれ「自然界の四つの力、・・」と「陽子の質量に対する・・」が正しい訳です。 表紙の帯で「ついに、宇宙のすべてを説明する理論を手に入れた!」と断定していますが、これは明らかに誇大表現であり、本来は「ひも理論は宇宙のすべてを説明する究極理論になりうるか?」のような表現の方が本書の内容を正しく伝えていると思います。
18 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
超ひも理論に一番詳しい本です,
By
レビュー対象商品: エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する (単行本)
超ひも理論について、素人にもわかるように書いた和書は少ないが、その中でもこの本が飛び抜けて詳しい。他の本で物足りないと感じた人にお勧めだ。なぜひもなのか、膜や立体でもいいのではないか、なぜ10次元や11次元なのか、もっと詳しく知りたい人に懇切丁寧に説く。数式をまったく使わず、言葉だけで説明するのは、超ひも理論の最先端で実際に活躍する著者でなければ、できないことだ。
58 人中、54人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
エレガントな読み物,
By カスタマー
レビュー対象商品: エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する (単行本)
この本は、一般の物理を学ばなかった方にも直観的な方法で、現在の最先端の物理(相対論・量子論・弦理論・M理論etc..)を極めて明快に知ることが出来る。ユーモアたっぷりの軽快な言葉で書いてあるが、本質をきちんと突いている。一方物理を学んだことのある学生には大変わかりやすく、すらすらと読み進むことが出来るだろう。また歴史背景に沿って書かれているため、史実的な理解の混乱もなく読み進めることが出来、まさにエレガントな一冊。またこれから素粒子・重力理論の研究を志望する人にとっても、概要を知る上で大変面白い。物理を学ぶ者は是非一読と言っても過言ではない。ただ、ケーラー多様体をカーラー多様体と表記したり、訳的にちょっと嫌な所を感じる方はいるもしれないが、そこは訳本の性なので気にするなかれ。(ちなみに、読み物なので勿論数式が展開してないのでどんな方でも気楽に読めます)
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