エレファントカシマシ、PONY CANYON時代の自選作品集。「悲しみの果て」や「風に吹かれて」「今宵の月のように」などの代表曲に加え、当時の未発表曲も収録されている。
レコード会社別の企画なので、本作に関してはわずか3枚のオリジナルアルバムからの選出となっている。そのおかげで各アルバムから均等に選ばれているかと思いきや、やはり2大アルバム「ココロに花を」「明日に向かって走れ-月夜の歌-」の曲が大半。憂いのメロディーが冴えていた「愛と夢」からは3曲のみで、同アルバムの名曲「夢のかけら」などはちゃっかり外れている。しかし初収録の「きみの面影だけ」は「愛と夢」期の曲。これがまた叙情的な名曲で、中盤の「愛と夢」ブロックもしっかり締め括っているのは流石。
だが何より「愛と夢」の曲を多少省いてでも、「月夜の散歩」や「昔の侍」などが入っているほうが宮本らしい浪漫のある選曲だと思う。
今でもライブの重要なポイントで演奏され愛され続けている、宮本のソングライティングとボーカルの才能が遺憾なく発揮されたポップな名曲群。愛や喜びを歌う素直なメロディー、それに寄り添ったフォーキーなギター、バンドのサウンドも一体となって歌を支えている。本当に素晴らしい歌ばかりだ。
これはエレファントカシマシが辿り着いたひとつの集大成である。