言わずと知れたサザンオールスターズ桑田佳祐の実姉の自伝である.本書は3章からなっていて,1章は茅ヶ崎での幼少期から高校生まで,2章はアメリカ生活,そして3章は茅ヶ崎に帰郷後の景観を良くする活動である.1章は,古き良きのどかな茅ヶ崎を偲ばせてくれる.そこを舞台とした桑田家のちょっと複雑だけど,いきいきとした生活風景が正直に語られている.2章のアメリカ生活は古き良き時代の夢のような大展開が描かれている.カリフォルニアの大自然に包まれた生活はいつも明るく,からりと青い空はとても高い.3章は,茅ヶ崎に戻り,カリフォルニアとの違いに唖然として,ひとりで始めた茅ヶ崎海岸の景観を良くする活動がおもしろおかしく記されている.この章は,市民主導のまちづくりの活動記録としても大いに参考になるだろう.故郷は,遠きにありて想うものである.変わり果てた茅ヶ崎海岸をもとの愛すべき海に戻そうと活躍した彼女とその仲間の活動は,ひとつの結果を残した.けれど,まだカリフォルニアとの差は歴然だ.茅ヶ崎の草分け的サーファーでもある,心やさしいご主人のあとがきも感動的だ.いとしのエリーのモデルの真実がわかる.