内容紹介
激動の20世紀を一身に生き、個人の内面を歴史と社会が脈打つ動的存在としてとらえる「アイデンティティ」の概念を紡ぎ出したエリクソン。この巨人のライフサイクル理論そのままに、その生涯と思想の展開を見事に描き出した伝記的思想研究の傑作。上下2巻本。
内容(「BOOK」データベースより)
アイデンティティ、モラトリアム、ライフサイクルなど、現代の人間心理を的確にとらえる数々のキー概念を生み出したエリクソン。その人生・思想・著作を、社会・文化・歴史の網の目の中に描き切る。
内容(「MARC」データベースより)
アイデンティティ、モラトリアム、ライフサイクルなど、現代の人間心理を的確にとらえる数々のキー概念を生み出したエリクソン。その人生・思想・著作を、社会・文化・歴史の網の目の中に描き切る。
出版社 新曜社, 2003/06/25
◆偉大なる精神の軌跡◆
101年前の6月、父なし子としてデンマークに生まれたエリクソン。この出生の秘密は、生涯彼の頭から離れることがありませんでした。オーストリアで、フロイトの娘アンナに師事して精神分析家の資格を得た彼は、ナチスの席巻するウィーンを離れ、アメリカに渡ります。言葉も文化もまるで違う異国で、彼はアイデンティティ概念の確立者として成功を収め、今やアイデンティティという言葉は、日本語でも日常語と言えるまでになっています。本書は、エリクソンの人生と思想をこれまで知られていなかった部分にまで掘り下げて追いながら、20世紀をほぼまるごと生きたこの偉大な精神が私たちに何を残してくれたのか、私たちはそれをどう継承してゆけるのかを改めて考えさせてくれる本です。 ◆本文一部◆ エリクソンの幼年期を探るのは容易ではない。幼いころのエリクは、後年の彼のような人物、つまり賢明な導き手、よき助言者を必死で求めていたように思われる。私生児として生まれ、母の再婚相手の養子となった彼は、実の父親が誰かを知らなかった。そしてエリクソンの言い方にならえば、実母と養父の愛情から出た欺きによって問題は悪化したのである。彼らは長年嘘をつき通した。「養子であったことは、エリクソンの実存の大テーマでした。いつも、そのことを話題にしたものです」と、子ども時代の親友ペーター・ブロスはいう。(第1章より)
101年前の6月、父なし子としてデンマークに生まれたエリクソン。この出生の秘密は、生涯彼の頭から離れることがありませんでした。オーストリアで、フロイトの娘アンナに師事して精神分析家の資格を得た彼は、ナチスの席巻するウィーンを離れ、アメリカに渡ります。言葉も文化もまるで違う異国で、彼はアイデンティティ概念の確立者として成功を収め、今やアイデンティティという言葉は、日本語でも日常語と言えるまでになっています。本書は、エリクソンの人生と思想をこれまで知られていなかった部分にまで掘り下げて追いながら、20世紀をほぼまるごと生きたこの偉大な精神が私たちに何を残してくれたのか、私たちはそれをどう継承してゆけるのかを改めて考えさせてくれる本です。 ◆本文一部◆ エリクソンの幼年期を探るのは容易ではない。幼いころのエリクは、後年の彼のような人物、つまり賢明な導き手、よき助言者を必死で求めていたように思われる。私生児として生まれ、母の再婚相手の養子となった彼は、実の父親が誰かを知らなかった。そしてエリクソンの言い方にならえば、実母と養父の愛情から出た欺きによって問題は悪化したのである。彼らは長年嘘をつき通した。「養子であったことは、エリクソンの実存の大テーマでした。いつも、そのことを話題にしたものです」と、子ども時代の親友ペーター・ブロスはいう。(第1章より)
著者について
カルフォルニア大学ロサンジェルス校で学位を得る。現在、インディアナ大学歴史学教授。アメリカ文化史、少数民族、精神病者の権利などに関心が深い。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
やまだ ようこ
京都大学大学院教育学研究科教授。おもな研究領域は、人生心理学(生涯発達心理学)のモデル構成・描画や映像イメージに基づく文化表象心理学・ライフストーリーと語り・質的心理学とフィールド心理学の方法論
西平 直
東京大学教育学研究科助教授。専攻は教育人間学、宗教心理学。「心の思想」を手がかりに、人間形成(ライフヒストリー)、宗教性(スピリチュアリティ)、相互性(ケア・ジェネラティヴィティ)の問題群を探究
鈴木 真理子
ドイツ語・英語・オランダ語翻訳家。科学技術や環境分野の翻訳に長くかかわる
三宅 真季子
フリー翻訳家。国際イベントの企画書、国連広報資料など、多様な分野の翻訳に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
京都大学大学院教育学研究科教授。おもな研究領域は、人生心理学(生涯発達心理学)のモデル構成・描画や映像イメージに基づく文化表象心理学・ライフストーリーと語り・質的心理学とフィールド心理学の方法論
西平 直
東京大学教育学研究科助教授。専攻は教育人間学、宗教心理学。「心の思想」を手がかりに、人間形成(ライフヒストリー)、宗教性(スピリチュアリティ)、相互性(ケア・ジェネラティヴィティ)の問題群を探究
鈴木 真理子
ドイツ語・英語・オランダ語翻訳家。科学技術や環境分野の翻訳に長くかかわる
三宅 真季子
フリー翻訳家。国際イベントの企画書、国連広報資料など、多様な分野の翻訳に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)