著作集1~3には『宗教史概論』を収録。本書はその1冊目、序章~3章までを収録。「デュメジルの序文」「序文」「概説-聖の構造と形態」「天空-天空神、天空の儀礼と象徴」「太陽と太陽崇拝」という構成。
人は何に聖なるものを感じたのだろうか。その諸相について論じた本書はむしろシンボリズムの研究に近い。なぜこれが宗教史の概論なのか。様々な《聖の形態》を見ること、これはすなわち《すべてを聖のもとに見ること》であり、この態度は、未開な宗教も、文明人の宗教も、偉大な宗教家の著作をも並列に扱うことになります。そしてこれは聖の形態の普遍的古層のみならず、その変化の歴史的過程をも明らかにする。当然こうした研究には膨大な資料が必要ですが、聖を顕すすべてのものにそれだけの用意をすることは極めて困難です。本書はこうした何世紀かかるとも知れない大変な作業を行う者のために著された手引きの書と言えるでしょう。
ちなみに本書を購読したのは10年以上も前ですが、当時は『宗教史概論』どころかエリアーデの名すら知りませんでした。タイトルと内容を見て「天空の神と太陽の神について述べた神話研究の書だ!」と思ったわけですが、むろんそうした読み方でも違和感はありません。
エリアーデを読む上ではずすことの出来ない著作。ただし、本書は序文の類が多いので星4つ。