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その唯一のものを通じて「番い」となる相手を発見できたエミリーはきっと幸せです。エミリーのように自分の居場所を求める乙女たちは、彼女を羨望と嫉妬の念をもって何度もこの「エミリー」のページをめくるでしょう。
3つの物語が収められていますが、
タイトルにもなっている【エミリー】は
これでもかこれでもかと描かれている神様の悪戯(と、ココでは書くことにします)に
とてもリアルに登場人物の心が伝わり、
"物語"と"読者"という距離を忘れて
感情的に涙を流してしまいました。
『うっとり読んでいると、破壊力抜群の言葉になぎ倒される(綿矢りさ・解説)』
まさしく。
何度でも読み返したい1冊です。
そんな不幸がこの世にあるのかもしれないと思うと、ものすごくやりきれなかったです。
感情移入と感覚移入の烈しい読み方をしてしまうと、いけないかもしれません。
聖書の話が、怖く痛く感じてしまったあの感覚を思い出しました。
読む時期が、丁度いい時期だったらいいと思います。
孤独を救うのは人のぬくもり。
出会いの喜びと幸せに満ちた心に響く短篇集でした。
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